タイショー、野菜用の高速局所施肥機を共同開発

2021/05/11

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タイショーは、農研機構革新工学センターと上田農機との共同研究で開発した、主にキャベツを対象に畝立てと同時に肥料を畝内の上層と下層の二段に局所施肥できる野菜用高速局所施肥機を発売した。

現在、キャベツの生産地で一般的に普及している畝立て施肥機は、土壌条件や圃場の傾斜の影響により、接地輪の回転にムラが生じてしまい施肥量のバラツキが生じやすく、また、作物の初期生育の確保を目的として畝上面に散布される肥料が風雨により流れてしまうなどといった問題を抱えていた。そこでこの問題を解決するために開発されたのが同機で、傾斜のある圃場でも車速に連動した精度の高い施肥を行い、キャベツの生育に効果的な局所施肥を畝内二段の位置に行うことで肥料の流出を防ぎ、環境負荷を低減する。

タイショー 野菜用高速局所施肥機 省力化 キャベツ 

野菜用高速局所施肥機(条間45cm仕様)。傾斜地でも高精度の肥料繰出しが可能で、台形状の畝を成形し、畝内の上層と下層の二段に局所施肥する。

同機は、畝内に上下2段の施肥を行う3条用の畝立て施肥機で、肥料繰出部(上層・下層施肥用ホッパー、GPSアンテナ、傾斜角度センサ、メインコントローラ)と畝成形部(前後リッジャ、鎮圧ローラ)から構成されている。条間の設定は45cm仕様と60cm仕様の2種類。

肥料の操出量は、全地球衛星測位システム(GNSS)と傾斜角度センサを利用することで、圃場の傾斜の影響を受けることなくトラクターの車速に高精度に連動し、最大5.0km/hの高速作業ができる。

傾斜地での肥料繰出し精度は、平均傾斜角度7度の圃場で上下方向に作業した場合に、目標繰出量13.0kg/10a、作業速度2.5~5km/hの条件で平均誤差が0.1~2.8%と高精度。

畝立て施肥作業の効率化と省肥料効果

肥料繰出量は作業速度に連動して自動制御されるため、運転中の肥料繰出量の調整は不要で、オペレータはトラクターの運転操作に集中でき、傾斜地においても施肥量の変動を気にすることなく高速での作業が可能だ。

畝内の上層および下層に高精度に施肥できるので、肥料の散布ムラに起因する生育のバラつきが低減されることで、収穫作業の効率化と販売単価の向上も期待できる。また、肥料を効率的に供給できるので、肥料の表面流亡を低減し、省肥料効果も期待できる。

こうしたことにより同機は、高速化による労働費の削減、また省肥料効果により肥料代の削減が期待できる。

タイショー 農研機構 上田農機 野菜用高速局所施肥機 省力化 キャベツ【主要諸元】
機体寸法:全長1,300mm×全幅1,750(2,100)mm×全高1,600mm
質量:430(450)kg
耕起方式:作溝式 リッジャ
上層施肥部:
ホッパー容量:55L
施肥量(kg/10a):10~30
施肥位置・深さ:畝中央・3~8cm
繰出し方式:横溝ロール式
下層施肥部:
ホッパー容量:55L×3個
施肥量(kg/10a):ロール交換により55~250
施肥位置・深さ:畝中央・15cm
繰出し方式:横溝ロール式
コントローラ:上層、下層施肥部を速度連動制御、GPSで速度検出、傾斜角度センサで補正
※( )内は条間60cm仕様
問い合わせ:タイショー☎029-247-5411

タイショー