イチゴやトマトなど冬に向けた防除のポイントを紹介

2020/12/04

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東京都病害虫防除所はイチゴやトマトなど、作物の病害虫防除方法をまとめ、11月27日に「12月の防除のポイント」として公表した。

東京都の生産者や他地域でも参考となるので、確認して病害虫から作物を守ろう。

主な作物の病害虫防除法は以下の通り。

■イチゴ
【ハダニ類】
12月以降のハダニ類は施設外からの侵入がほとんどないため、今後は施設内の個体数を減少させることが重要となる。効率的な防除の工夫として、発生場所に旗等の目印を立てる方法を紹介。

イチゴ ハダニ

ハダニ発生場所の目印。(出典:東京都病害虫防除所「12月の防除のポイント」)

利点として、発生場所の可視化や防除効果が確認できるという2点をあげている。旗など目印を立てることで、散布後の調査でハダニの生息範囲が広がったり、旗付近での生き残りが多ければ、前回の対策が不十分であったことが確認できる。その結果、今後の薬剤や散布時期の変更などについての判断が容易になるため、このような工夫も取り入れたハダニ対策を推奨している。

■促成長期どりトマト
【タバココナジラミ及びトマト黄化葉巻病】
トマト黄化葉巻病の原因となるタバココナジラミは、外部からの侵入はほとんどなくなるため、施設内に生息する個体の防除が重要。そのため、11月に引き続き幼虫に対し効果の高い殺虫剤も併用し、施設内の徹底防除を目指す。この種は比較的高温を好むため、低温期は発育が遅くなり、幼虫が長い間寄生することになる。そのため、冬季は葉かきを適度に行い、下葉を除去することで防除効果が高まる。

【灰色かび病】
灰色かび病は20℃前後の多湿条件下で被害が拡大しやすく、施設栽培では発生し始める時期。施設内が過湿条件になると病原菌が蔓延する恐れがあるため、適度な換気を行うようにする。

また、茎葉が繁茂すると発生しやすくなるため、適正な肥培管理および適度な葉かきを行うようにする。発生を確認したら、発病部位を除去するとともに、防除指針を参考に、予防も含め、薬剤散布を行う。その際、同一の殺菌剤を連用すると耐性菌が出現する恐れがあるため、系統の異なる薬剤のローテーション散布を心がける。

■アブラナ科野菜
【白さび病】
この病はハクサイ、ダイコン、コマツナ等アブラナ科野菜類に発生する病害で、葉裏に不規則にふくれた白色の粉状の塊を形成し、葉の黄化や奇形を引き起こす。 また、ダイコンの白さび病菌は根部に黒色のリング状斑紋(わっか症)を発病する。

白さび病

コマツナの白さび病。(出典:東京都病害虫防除所「12月の防除のポイント」)

病原菌は比較的低温を好むため、晩秋から早春にかけて降雨が多いと発生しやすくなる。そのため、圃場を注意深く観察し、発生を確認した場合は被害葉を除去し、防除指針を参考に薬剤散布を行う。

【べと病】
東京都の11月の巡回調査では、一部の圃場で発生を確認。この病は例年12月~3月の低温時期に発生が確認され、特にカブやダイコンでは、地下部に黒変症状を引き起こすことがあり、注意が必要だ。

ダイコン わっか症

ダイコンのわっか症。(出典:東京都病害虫防除所「12月の防除のポイント」)

作物が長時間濡れた状態だと急速に拡大し、防除が難しくなるため換気等を行い、作物体周囲の湿度をできるだけ低く保つよう心がける。 また、発生を確認した場合、発病葉は速やかに除去し、防除指針を参考に薬剤を散布することとしている。

東京都病害虫防除所