イチゴ「越後姫」の果実カラーチャートを開発

2021/08/10

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新潟県農業総合研究所は、新潟大学農学部食品・情報工学研究室および植物栄養学研究室との共同研究により、イチゴ「越後姫」果実カラーチャートを開発した。カラーチャートを利用することで初心者でも高い精度で収穫果実の判定が可能になり、収穫時期や販売形態などに応じた収穫適期が明確となるので、安定した外観と品質の果実を消費者へ提供できるようになる。同カラーチャートは農業総合研究所ホームページからダウンロードが可能だ。

「越後姫」は、新潟県内だけでなく県外実需者からも高い評価を得ているイチゴ品種。しかし、「越後姫」は果皮が柔らかく、収穫時期や収穫後の管理条件、販売形態に応じて異なる果皮色の果実を収穫するため、果皮色を指標とした収穫適期を明確にする必要があり、新潟大学との共同研究により、収穫時期を明確に判定できるカラーチャートを開発したという。

カラーチャートの開発には、特定の照明条件で果実を撮影した画像に、色彩解析と形状解析を施して、果色変化モデルと果実の標準形状を算出。果皮色がRGB空間で直線的に変化する果色変化モデルに基づいて果皮色G値が等間隔になるように、「越後姫」の平均的果形の果実写真を配置した5段階の指標となるカラーチャートを作成した。これにより収穫果実の判定をカラーチャートを活用することで、 収穫作業に従事したことのない初心者であっても高い精度で収穫果実の判定が可能となる。

イチゴ 越後姫 果実カラーチャート 新潟県

新潟県農業総合研究所などが開発した「越後姫」の果実カラーチャート。これを目安に収穫すれば、初心者でも安定した品質の果実を収穫できる。
(出典:新潟県)

カラーチャート未使用時では熟練者が82.5%,初心者が72.0%、カラーチャート使用時には熟練者が82.5%,初心者が86.5%と、初心者ではカラーチャートの利用により収穫判定一致率の向上効果が認められている。

また、「越後姫」は着色初めの段階で十分に糖度が上昇する品種のため果皮色と果実糖度は関係がなく、カラーチャート値から糖度や酸度は推定できないので注意。

「越後姫」の導入間もない生産者や収穫に従事するスタッフにとって、カラーチャートは収穫の際の目安となり、安定した品質の果実を収穫することが可能となる。ぜひ、ダウンロードして活用してみては。
ダウンロードはこちら

【参照】

登場から20年、生産され続ける人気品種!「越後姫」
「越後姫」は、雪国・新潟でも栽培できるようにと新潟県園芸試験場で育成されたイチゴで、1996年に品種登録された。母親は育成系統(「ベルルージュ」×「女峰」)で、父親は「とよのか」。一季成り。果実は大きく全期間の平均果重は17g前後。果形は短円錐で、果皮色は鮮赤で光沢が良い。糖度は高く、酸度は中程度で食味が良い。ジューシーな果肉と芳醇で豊かな香りが特徴。果実の揃いは良好で、パック詰め作業が省力的。ハウス栽培専用品種。主に1月下旬から6月上旬まで出荷される。登場から20年以上経過しているが、品質の良さと栽培技術の向上により長年にわたって生産されている人気の品種だ。

いちご「越後姫」果実カラーチャートの開発
新潟県