水田での野菜栽培の導入に向けて「FOEASを活用した野菜作の水管理」を掲載

2020/10/16

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(出典:農研機構)

農研機構は、「FOEASを活用した野菜作の水管理」を作成、ホームページに掲載した。

本資料では、地下水位制御システムFOEAS(フォアス)の暗渠排水と地下灌漑の二つの機能を利用した水管理によって、安定的に野菜を生産する方法を解説している。

主食用米の需要が毎年減少傾向にあるなか、水田農業の高収益化を推進し、農業・農村の活性化や担い手の確保を図っていくことが急務。水田農業の高収益化を図るためには、野菜などの園芸作物の導入がカギとなる。そこで、水田汎用化の方法として普及が進んでいる、地下水位制御システムFOEASの活用が求められている。

このような背景のもと、本資料は、農林水産省委託プロジェクト「水田の潜在能力発揮等による農地周年有効活用技術の開発‐土壌養水分制御技術を活用した水田高度化技術の開発‐」(2010~2012 年度)および農研機構連携・実用化推進費(2016~2017年度)により実施した研究の成果をまとめたもの。

水田での野菜栽培は、水稲など主穀作に比べて作業時間が多く、省力化と軽労化が課題。一方、水田で田畑輪換を行うことにより、連作障害の回避や土壌の化学性改善が可能で、野菜の生産安定に役立つ。

本資料では、地下水位制御システムFOEASの概要から、灌漑のポイント、野菜栽培における水管理、水管理判断の指標などがまとめられている。

【参考】
地下水位制御システムFOEASは、排水と給水を両立した水位制御システム。水田を畑作利用する際、雨が降れば暗渠から排水を、干天が続けば地下灌漑を行い、作物栽培に最適な地下水位を維持することで、湿害や過乾燥を軽減し、農作物の収量及び品質の向上に寄与する。FOEASの構造は、深さ約60cmに水平に埋められた地下パイプ(幹線および支線パイプ、標準間隔10m)、用排水ボックス、フロートの付いた給水器(水位管理器)、排水の高さを変えられる二重構造の塩ビ管(水位制御器)から構成される。さらに、暗渠管と直交方向に、深さ40cmの弾丸暗渠(補助孔)が1m間隔で設置され、籾殻などが充填される。弾丸暗渠は、①地下灌漑時にパイプから供給された水を圃場全体に行き渡らせる役割、②作土層内の余剰水をパイプに速やかに送り出す役割を果たす。

農研機構「FOEASを活用した野菜作の水管理」
農研機構