苗を傷つけず株間の雑草だけを除去 オーレックの「株間除草セット」
2020/09/02

写真はAR300に「株間除草セット」と取り付けたもの。
オーレックは、同社の管理機「AR300」「AR650」に装着できるアタッチメント「株間除草セット」の発売を開始した。
有機農業で最も大きな課題が雑草の除去。有機農業は除草剤を使わないため、田畑に生える雑草を定期的に取り除かなければならない。しかし、条間の除草は一定程度機械化できても、株間の除草作業は難しかった。
そこで同社では生産者と共同で研究を行い、金属製松葉ぼうきを分割し、4連式にして角材に斜めに固定して除草するというアイデアを機械に応用し、同製品を開発した。
同アタッチメントを装着した管理機で、田畑を掃くように引っ張ると、残したい作物の苗は松葉の針金の間をすり抜け、株間の雑草だけを取り除くことができる。米(乾田)をはじめタマネギやハクサイ、レタスなど、ほぼすべての作物の除草作業が可能だ。
使用については、種まき・苗の定植共に定植後1~2週間後あたりが最適。1~2週間あたり経つと作物の苗は深さ約3㎝、稲は約5cmに根を張るが、雑草は地表近くに根を張るものが多い。
一方雑草は地表近くに根を張るものが多く、上下左右に松葉が揺れながら地表近くを引っ掻くため、残したい作物の苗は松葉の針金の間をすり抜け、株間の雑草だけを取り除く。もちろん定植後1~2週間のみでなく、その後も適宜使用できる。
同社は、有機農法の一つである「草生栽培(そうせい)」を可能にする自走式草刈機の開発が出発点としている。これまでも、果樹園で雑草を完全に除去せず、短く刈って土壌作りに活かす自走式草刈機を開発するなど、「草と共に生きる」をコンセプトとした製品作りに定評がある。
今後も生産者の農作業の負担を軽減すべく、農家が抱える課題などへ耳を傾け、独創性を発揮し、農家と二人三脚で製品を開発していくとしている。
株間除草セット
AR300 4連:88,000円(税別)
AR650 2連:48,000円(税別)