バイオ炭を活用した茶園土壌の炭素貯留に関する実証試験を開始 中部電力×JA遠州夢咲×農研機構

2022/07/14

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中部電力、JA遠州夢咲と農研機構の3者は7月12日、JA遠州夢咲の生産茶園で、バイオ炭を活用した土壌の炭素貯留に関する実証試験を開始した。

バイオ炭 炭素貯留 中部電力 JA遠州夢咲 農研機構 茶園

バイオ炭を活用した茶園土壌の炭素貯留の仕組み。(出典:中部電力プレスリリース)

農作物の栽培管理や収穫の過程では、枝葉やもみ殻などの植物性廃棄物が発生する。これらは、農地の敷き材等として有効利用されるほかは、土壌に混ぜて処分されることが一般的で、土中の微生物に分解されることで、生育中に吸収していた二酸化炭素が大気中に放出される。

しかし、こうした植物性廃棄物はバイオ炭と呼ばれる炭化状態にすることで、土壌に混ぜ合わせても微生物に分解されにくくなり、炭素が長期間貯留され、二酸化炭素の放出が抑制される。また、バイオ炭には、農地土壌の環境を改良する効果もあり、以前から農作物の生産に利用されてきた。

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実証実験を行う生産茶園(御前崎市)。(出典:中部電力プレスリリース)

そこで3者は、こうした特性に着目し、2022年7月から2025年9月の間、JA遠州夢咲の生産茶園2地点(菊川市、御前崎市)の土壌に、もみ殻由来のバイオ炭を複数のパターン(10aあたり100kg~500kg)で茶園土壌に混ぜ込み、二酸化炭素の排出削減効果を評価するとともに、茶葉の品質向上効果を実証する。

3者はこの実証を通じて、地域農業における脱炭素化と農業生産性向上の両立を目指す。

【参照】バイオ炭とは

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バイオ炭(もみ殻燻炭)。(出典:中部電力プレスリリース)

バイオ炭とは、植物性廃棄物等を酸素の少ない状態で蒸し焼きにして炭化させたもの。具体的には、「燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物」と定義されている。炭化させることで、土壌に混ぜ合わせても微生物に分解されにくくなり、炭素を長期間貯留することができる。バイオ炭は、多孔質構造であり、内部に多量の空気を含有するため、土壌に混ぜ合わせることで土壌内に小さな空間が多数生じ、農産物の根の生育促進や肥料成分の吸収量の増加等が期待できる。

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