野菜類でハスモンヨトウの発生が多くなると予想 早期に発見し適切な防除を

2020/10/12

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農林水産省は10月7日、「令和2年度 病害虫発生予報第8号」を発表した。

気象については、気象庁の向こう1か月の予報(10月1日付け)では、平均気温は全国的に平年より高く、平均降水量は東日本太平洋側で平年並みまたは平年より少ないと予想されている。

病害虫に関しては、主に野菜と果樹に関して紹介する。予報によると向こう1か月の主要な病害虫の発生予報については以下の通り。

「イチゴ」のハダニ類は中国、四国、北九州で多く、炭そ病は東海、四国、北九州の一部地域で多くなると予想している。やや多いと予想する地域は、ハダニ類は東海、炭そ病は南関東と近畿。

「キュウリ」はコナジラミ類の発生が北陸および北九州の一部の地域で多くなると予想。

「トマト」は東海でコナジラミ類が多くなると予想し、関東、北陸、南九州でやや多いとみている。東海は葉かび病も多くなり、南東北と北関東はやや多いと予想している。

「ネギ」は、アザミウマ類が北関東と北九州で多く、南関東と四国はやや多いとみている。

「作物共通」では、シロイチモジヨトウの発生が南関東、北陸、東海、近畿および四国の一部の地域で多くなると予想されており、病害虫予報第7号の発表以降、埼玉県、愛知県及び兵庫県から注意報が発表されている。また、ハスモンヨトウの発生が、東北、北陸、東海、近畿、中国、四国および北九州の一部の地域で多くなると予想されており、病害虫予報第7号の発表以降、福島県、滋賀県、兵庫県及び愛媛県から注意報が発表されている。

果実・茶での発生は野菜・花きとくらべて少ないと予想しており、「柑橘」のハダニ類黒点病そうか病は四国で多いと予想。「カキ」の炭そ病は北陸で、「果樹共通」の果樹カメムシ類は北陸と東海で多く発生すると予想している。

ツマジロクサヨトウの発生状況については、10月6日現在、38県おいて発生が確認されている。本虫の防除には、早期発見が重要であることから、都道府県が発表する発生情報等を参考にしながら、圃場観察を行うこと。疑わしい虫を見つけた場合には、都道府県病害虫防除所又は最寄りの植物防疫所まで連絡すること。農林水産省では、令和2年の本虫の発生状況や防除対策等について、ホームページに掲載している。
ツマジロクサヨトウに関する情報はこちら

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)については、暖冬の影響により越冬量が多く、平年を超える発生が確認されている。翌春の発生を抑えるため、収穫後には秋期の石灰窒素の散布や冬期の耕うんによる殺貝を実施するよう求めている。また、冬期の水路の泥上げにより、越冬個体を寒風にさらすことで、殺貝効果が期待されるため、地域における取り組みを検討するよう求めている。なお、耕運機などの農機具に付着した泥とともに、スクミリンゴガイが他の圃場へ拡散する事例が報告されているとして、農機具の泥はよく落としてから移動させるよう求めている。

病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深く圃場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となる。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施しよう。また、薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けること。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じよう。

農林水産省「令和2年度 病害虫発生予報第8号」