果樹カメムシの発生が全国的に広がる 厳重な注意と防除を 農水省発表

2020/09/11

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農林水産省は9月9日、「令和2年度 病害虫発生予報第7号」を発表した。主に野菜と果樹に関して紹介する。予報によると向こう1か月の主要な病害虫の発生予報については以下の通り。

・果樹では、果樹カメムシ類の発生が、本州以南の一部の地域で多くなると予想されている。
・野菜類では、ハスモンヨトウの発生が北東北、北陸、東海、中国、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されている。

このほか、茶の炭そ病など地域によっては多くなると予想されている病害虫があるので注意が必要だ。

果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域は以下の表の通り。

作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
カキ 炭そ病 北陸、近畿、四国
柑橘 ハダニ類 四国 近畿
かいよう病 四国 東海、九州
黒点病 東海、四国 近畿、南九州、沖縄
そうか病 四国 沖縄
ナシ シンクイムシ類 北東北、北関東、中国
ハダニ類 北陸、中国、北九州
黒星病 南東北、北陸 東海、近畿
黒斑病 近畿 中国
ブドウ 晩腐病 甲信 北陸
べと病 北陸 北東北、甲信、中国、北九州
モモ せん孔細菌病 南東北、甲信、北陸
リンゴ シンクイムシ類 北東北 北海道
ハダニ類 東北 北陸
黒星病 北海道、北東北
斑点落葉病 北東北 南東北、北陸
果樹共通 果樹カメムシ類 東北、北陸、東海、近畿、四国、北九州 北関東、中国、南九州
チャノホソガ 近畿 南関東、東海
カンザワハダニ 近畿、南九州
ハマキムシ類 近畿、北九州 南関東、南九州
炭そ病 南関東、東海、近畿、北九州

 

とくに果樹カメムシの発生が全国的に広がっており、平年より「多い」と予想した地域は東北、北陸、東海、近畿、四国、北九州の6地域(13県)で、北関東、中国、南九州の3地域(14府県)は「やや多い」としている。

(出典:農林水産省)

果樹カメムシに関しては、今後、当年世代(越冬世代以降の世代)を中心に、薄暮時に餌を求めて園地に移動するようになるので、本年の越冬世代の発生が多かった地域では次世代の発生量に注意が必要。本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内の観察をきめ細かく行い、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施することと注意を呼び掛けている。

野菜・花キで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域は以下の表の通り。

作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
イチゴ ハダニ類 北九州 南関東、東海
炭そ病 東海、四国、南九州 南東北、近畿、北九州
キュウリ 褐斑病 北東北 近畿
大豆 吸実性カメムシ類 北陸、東海、四国、北九州 北東北、近畿、中国
トマト コナジラミ類 北東北、北陸、北九州
灰色かび病 北東北 南東北、東海
葉かび病 東北、中国
ナス アザミウマ類 北関東 北陸
ハダニ類 南関東、近畿、四国
ネギ アザミウマ類 東北、北陸
黒斑病 北東北 南関東
さび病 北東北 南東北、北陸
アブラナ科全般 コナガ 北東北 北関東、甲信、近畿、中国
作物共通 オオタバコガ 北東北 北陸、近畿、北九州
シロイチモジヨトウ 南東北、南関東、近畿、四国、北九州
ハスモンヨトウ 北東北、北陸、東海、中国、四国、九州 南東北、南関東、甲信、近畿
キク アザミウマ類 東海、南九州
白さび病 南東北、四国

 

病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深く圃場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となる。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施しよう。また、薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けること。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じよう。厳重に注意してほしい。

※表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

農林水産省「令和2年度 病害虫発生予報第7号」