パルシステム、青果専用の「適温畜冷材」を用いた新配送システムの運用を開始

2020/08/05

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パルシステムパルシステム、タニックス、シャープの3社は、青果専用の適温蓄冷材を使い産地直送成果の品質を保持するとともに、消費電力削減や人手不足解消などを狙う新配送システムを構築。7月20日配達分から運用を開始した。

パルシステムでは、年間を通じて乳製品や惣菜、精肉などの冷蔵製品を保冷配送するほか、青果についても春から秋(4月~11月)にかけて保冷配送を行なっている。冷蔵品、青果等とも0度の蓄冷剤を使用していることから、直接触れてしまうと青果が低温障害により凍結や変色などで痛むケースがあり、緩衝材を挿入するなどで品質劣化を防止していた。

適温畜冷材

シャープが開発した「適温畜冷材」。外形寸法は140×220×21mm、重量は約560g。凝固温度は5度以下。成分は、水、塩類、抗菌剤、色素で、使用可能回数は1,000回以上。

新配送システムでは、シャープが液晶材料の研究で培った技術をベースに、青果配送に適した「12度」の「適温蓄冷材」を開発。この「適温蓄冷材」用いた配送時の品質保持についてシャープとタニックスが検証を行ない、パルシステムがトータルオペレーションを構築した。また、保冷容器のシッパー(発砲スチロール)を断熱性の高いものにリニューアルしている。

適温蓄冷材の導入に伴い、パルシステムでは消費電力量を大幅に低減。従来0度の蓄冷材の凍結には、強力な凍結性能をもつ冷却器に加え、約18時間の時間を必要としたが、12度の適温蓄冷材では、凍結時間の短縮とエネルギー負荷軽減により消費電力量を大幅に抑制できるため、省エネやコスト削減につながる。さらに、青果と適温蓄冷材が接触しても低温障害にならないため、緩衝材の挿入も不要で、より効率的な運用が可能になる。

これにより、パルシステムは凍結にかかる電力使用量を40%程度削減。これは、一般家庭の電力消費量の約950世帯分に相当し、CO2排出量に換算するとおよそ2千トンの削減につながる。

適温蓄冷材は、2月からシャープが生産を開始し、タニックスからパルシステムに納入。保冷効果の向上(長時間化)により、パルシステムがこれまで夜間に実施していた青果の仕分け作業を、当日の午前中から実施できるようになり、人手不足の解消や働き方改革も期待されるという。

パルシステム
シャープ
タニックス