農業の悩みをプロ農家に相談できるサイトができた

2020/11/27

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井上寅雄農園(長野県佐久市)は、新規就農者がプロ農家から農業を教わることができるサイト「アグティー」を起案し、開発を進めてきたパスカルでのサービス提供を開始した。

信州ベンチャーコンテストで、農業界初の画期的なサービスとしてグランプリを獲得し、新規就農者の離農抑制対策として注目されている。

アグティー 新規就農者支援 相談サイト

「アグティー」の仕組み。

「アグティー」は、新規就農者や家庭菜園者などが日頃抱えている栽培から経営まで、農業に関わる全ての困りごとに対して、プロ農家から直接、ビデオチャットなどでアドバイスが受けられるお悩み相談サイト。

農林水産省によると、毎年5万人の農家が誕生しているが、そのうち35%が4年以内に離農している。総務省発表の「農業労働力の確保に関する行政評価・監視-新規就農の促進対策を中心として-」によると、新規就農者の75.5%が生計が成り立っていないと答えており、その理由として40%が「栽培管理上の課題がある」と回答している。

また、地元農業に根付くJAの営農指導員は、農業の栽培のことに関して何でも質問ができ、農家の信頼が高いが、平成21年に農林水産省から出された「農協の現状と課題について」によると昭和55年の8661人を境に減少し、平成19年には4323人にまで減っている。また、農業改良普及員も平成7年の1万1145人から、平成21年には7955人にまで減少している。全国に販売農家は196万戸いるため、単純計算で農業改良普及員1人あたり245戸の販売農家の指導することになり、現状では各販売農家に十分な指導が行き届かない。

移住して新規就農者として農業を始める場合、多くは地元の特産品を栽培するのが一般的だが、近年では私塾のような農業学校ができ、誰もが農業を学べる環境がある。このため農家によっては作れる品目より、作りたい品目・栽培方法で品目を選ぶケースもある。しかし、特産品ではない農産物を栽培する場合、身近に栽培技術を聞けないというケースも出てくる。

同社では、こうした栽培管理上の課題を「アグティー」で解決することにより、新規就農者の離農を防ぐことができると考えている。

アグティ―では、新規就農者で悩みを持っている人を「相談者」、プロ農家の方を「アドバイザー」と呼び、それぞれアグティ―に事前に登録。相談者は、助言を受けたい作物や経営課題に詳しいアドバイザーをサイト内で検索。アドバイザーを決定したら、困りごとの内容を入力。チャット機能で日程や相談料を調整後、ビデオ通話でアドバイザーと通話することで悩みを解決するという仕組み。

アドバイザーは時間と場所に縛られず指導することができるため、自身の農業経営に支障をきたすことはない。

利用料については、年間登録料3,300円(税込)のところ、今ならアドバイザーも相談者も登録料は無料。相談者は、1ポイントを1円で購入するポイントで相談料を支払い、アドバイザーは受け取ったポイントを現金化(手数料20%)できる。

同社では、今年度の登録者数6600人を目標とし、「アグティー」を通して新規就農者の農業経営の向上を支援していく。

アグティー
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パスカル