海洋生分解性プラを用いた水耕栽培用培地の開発

2021/05/31

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植物工場に関する研究開発、コンサルティング業務等を行うプランツラボラトリーと繊維事業等を行うGSIクレオスが共同で進めている海洋生分解性プラスチックを用いた野菜等の水耕栽培用培地の開発事業が、環境省の「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」に優良事例として掲載された。

「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」とは、環境省がマイクロプラスチック削減の施策の一環としてマイクロプラスチックの発生抑制、流出抑制または回収に資する日本企業等の取組みや技術を取りまとめたもの。2021年5月13日に公開され、全12企業・団体の取組みや技術が優良事例として掲載されている。

今回、「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」に掲載された事業は、海洋生分解性を有する樹脂を用いて野菜などの水耕栽培用の培地を新たに開発し、現在広く用いられているウレタン製の培地から代替することで、ウレタン培地から発生するマイクロプラスチックなどによる環境負荷を低減するとともに、培地製造プロセスや培地処理プロセスなどにおけるCO2排出削減を目的とした取り組み。

プランツラボラトリー GSIクレオス 海洋ごみ マイクロプラスチック 海洋生分解性プラスチック 植物工場用培地 

現在、日本の植物工場での水耕栽培では培地の原料としてウレタンプラスチックが広く用いられている。※写真はイメージです。

現在、日本の植物工場における水耕栽培の培地の原料には、自然界で分解されないウレタンプラスチックが広く用いられている。これらのウレタン培地の使用や保管にともなう劣化により相当量のウレタン微細片が下水道を経由して海洋に流出し、マイクロプラスチック問題の一因となっていると考えられている。

同事業では、GSIクレオスが取り扱う生分解性プラスチック(澱粉ポリエステル樹脂)も素材候補の一つとし、ウレタン培地に替わる、海洋生分解性を有する培地の開発を目指す。これにより、培地と根の分別作業における人件費の削減などのコストメリットを示しながら環境負荷を最小限化していくとしている。

また、ウレタン廃培地を焼却処理する際に発生する温室効果ガスも問題となっており、植物工場数の増加にともなうウレタン培地の増加によって、環境負荷が増大。生分解性プラスチック製培地の普及と廃培地の有効活用が可能になった場合、年間約80トンの二酸化炭素の排出を削減できる見通しだ。

プランツラボラトリー
GSIクレオス
【参照】環境省「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」