GI新規登録 「西浦みかん寿太郎」など4産品

2020/11/24

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農林水産省は11月18日、「徳地やまのいも」、「網走湖産しじみ貝」、「えらぶゆり」および「西浦みかん寿太郎」をGI(地理的表示)登録したと発表した。これでGI登録された産品は103品(内1産品は登録削除)となった。

地域には、伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、品質等の特性に結びついている産品が多く存在している。これらの産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録し、保護する制度が「地理的表示保護制度」。

GIへの登録によって、専用のマークを付けることができ、ブランドを守りやすくなる。また、一般認知度が向上したり、市場価値が向上したりと産品の価値が高まる。

このたびGI登録された4産品の概要は以下の通り。

■徳地(とくぢ)やまのいも

GI登録 徳地やまのいも山口県では、「下関ふく」、「美東ごぼう」に続く3件目。「徳地やまのいも」は、古い記録によると、150年以上前から栽培されている伝統野菜。

登録生産者団体:山口県農業協同組合
生産地:旧佐波郡徳地町
特性:
首部が短く肩の広い仏掌型あるいは拳型で周辺部が波状になり、外皮は滑らかで可食部の髭根が少ないのが特徴で、すりおろしたときの粘りが強い。
地域との結び付き:
いちょういもは、地下水位が低く生育期に乾燥しない土地でなければ良質なものは生産できないが、徳地地区では、首部の短い芋を選抜し、水稲の輪作作物として栽培することで、耕土が浅い水田においても、適度な湿度が保持された土壌での良質な芋の安定生産が可能となっている。

■網走湖産しじみ貝

GI登録 網走湖産しじみ貝北海道では、「夕張メロン」、「十勝川西長いも」、「今金男しゃく」、「檜山海参」に続いて5件目。

登録生産者団体:西網走漁業協同組合
生産地:北海道網走市及び網走郡大空町旧佐波郡徳地町
特性:
網走の冷涼な気候で、約7年以上かけて育った大粒なヤマトシジミ。北海道内のしじみ生産のパイオニアとして知られており、色・艶が良く食べごたえがある人気食材のため、全国平均の約1.5倍の高値で取引されている。
地域との結び付き:
網走湖では研究機関や行政と協力し、資源量調査を実施し、総産出量を算出している。年間及び日産漁獲量を定め、資源管理を行っている。漁獲後の鮮度を保つため、早朝に出港し、気温が上がる前に漁を終えている。

■えらぶゆり

GI登録 えらぶゆり奄美群島で生産される農林水産物では初の登録で、切り花などの観賞用植物としての登録は同制度において初めてとなる。2013年には県の「かごしまブランド」の産地指定も受けている。

登録生産者団体:沖永良部花き専門農業協同組合、あまみ農業協同組合西網走漁業協同組合
生産地:鹿児島県大島郡和泊町及び知名町
特性:
沖永良部島などに自生していたテッポウユリから繁殖・育種され、ほのかな香りを持つ純白の花色で、葉の形が丸みを帯びているユリ。香りが強すぎず凛とした姿から冠婚葬祭に向くと評価され、年末年始の正月花、春彼岸の墓参りなどに欠かせない花となっている。
地域との結び付き:
明治32(1899)年、自生しているユリを発見した英国人の助言により、山野に自生するユリを海岸畑に植えたのが栽培の始まり。沖永良部島は隆起珊瑚礁の島で、年平均気温22℃と温暖な気候が、生育適温15~25℃の「えらぶゆり」の栽培に適している。

■西浦(にしうら)みかん寿太郎(じゅたろう)

GI登録 西浦みかん寿太郎静岡県内では、「三島馬鈴薯」、「田子の浦しらす」に続いて3件目。「西浦みかん寿太郎」は収穫後、1カ月以上保存・熟成することで酸味を抑え、甘みを引き立たせる伝統的な貯蔵技術が特徴だ。

登録生産者団体:南駿農業協同組合
生産地:静岡県沼津市三浦(さんうら)地区(静浦、内浦、西浦)
特性:
一般的なミカンに比べ、糖度(甘さ)と酸度(クエン酸)のバランスが良い食味が特徴である。果実は、青島温州よりひとまわり小さく、果皮はやや薄く、浮き皮が少ない。青島温州に比べ、糖度と酸度が高く、味が濃いのが特徴である。
地域との結び付き:
生産地は、太平洋側に面しながら駿河湾越しに富士山を望む主に北側斜面に位置する肥沃な火山灰土壌で、土壌特性は透水性、通気性に優れており、樹勢の弱い寿太郎温州の栽培に適している。貯蔵ミカンを古くから栽培してきた伝統に基づく貯蔵技術を有している。

農林水産省「地理的表示(GI)保護制度」
参照:GI登録に「富山干柿」と「山形ラ・フランス」が登録