豚舎の脱臭に次亜塩素酸水溶液を使う研究スタート

2020/11/26

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静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター(以下静岡中小試)とキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、キヤノンMJが販売する次亜塩素酸水溶液の脱臭機材を活用し、養豚業界の課題である豚舎の悪臭を脱臭の研究をスタートした。将来的には次亜塩素酸水溶液の除菌効果を活用し、豚舎内の家畜の疾病低減研究も検討する。

キヤノンマーケティングジャパン 静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター 次亜塩素酸水溶液 脱臭機材 脱臭 豚舎の悪臭

静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターの研究豚舎。

農林水産省がまとめた「畜産環境をめぐる情勢」(令和2年10月)を見ると、畜産経営由来の苦情発生件数のうち「悪臭」の苦情が過半数を占めている。これは経営規模が大きくなるに従い、苦情発生率も高くなる傾向となっている。農林水産省では、現場で実践しやすい低コストな臭気低減技術の開発や新技術を用いた脱臭システムの開発などを推進するとしている通り、臭気対策は喫緊の課題。

キヤノンMJは、2019年7月に高い脱臭能力をもつ次亜塩素酸水溶液を利用した脱臭システムを開発し、販売を開始した。当初は、この脱臭システムを主に堆肥化コンポの脱臭用として展開してきたが、昨今の悪臭問題に対する意識の高まりを受け、豚舎や食品工場などに用途を拡大している。

一方、静岡中小試は、畜産業の社会的、経済的な課題解決に向けた研究を行なっている。静岡県内では、東日本大震災以降に住民の内陸部への移住が増加したことで養豚場近隣への宅地化が進行し、養豚場が排出する悪臭が大きな社会問題となっている。

また、県内産豚肉のニーズは高まっているものの、悪臭問題が養豚場の規模拡大や新規参入を阻害し産業振興の妨げとなるなど、経済的な課題にもなっている。

こうした課題解決に向けて、静岡中小試とキヤノンMJは、協力して研究を開始する。具体的には、全国に先駆けて「閉鎖型豚舎における無臭技術」の開発を目指す。次亜塩素酸水溶液が持つ脱臭能力に加え、キヤノンMJが持つ安全、効率的かつ安価なランニングコストで次亜塩素酸水溶液を生成できるノウハウを活用し、豚舎における最適な脱臭方法の研究を推進していく。

今後、両者は悪臭対策だけでなく、次亜塩素酸水溶液の殺菌・殺ウイルス効果を活用して、将来的には家畜の疾病低減についての研究も検討し、畜産業のより一層の発展を支援していく。

キヤノンマーケティングジャパン・ニュースリリース
キヤノンマーケティングジャパン「次亜塩素酸水溶液 脱臭・除菌システム」
キヤノンマーケティングジャパン
静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター
参照:農林水産省・畜産環境対策