コンニャク由来セラミド認知機能低下の抑制期待

2021/07/07

  • facebookでシェアする
  • twitterでシェアする
  • LINEでシェアする
  • はてなブックマークでシェアする

大手化学品メーカーのダイセルは、北海道大学と北海道情報大学との共同研究で、同社が開発した健康食品素材でコンニャク由来グルコシルセラミドの摂取がヒト脳内アミロイドβ蓄積を予防し、アルツハイマー病などによる認知機能の低下を抑制・維持できる可能性があることを確認した。今回の研究成果は、7月3日(土)~4日(日)に開催された「第75回日本栄養・食糧学会大会」で発表された。

ダイセル 北海道大学 北海道情報大学 コンニャク コンニャク由来セラミド  認知機能低下の抑制

コンニャク由来グルコシルセラミドが認知機能の低下を抑制・維持できる可能性があることが確認された。

アルツハイマー病などの認知機能の低下を引き起こす進行性の疾患は、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が脳細胞外に蓄積することが原因といわれる。これまでの研究では、コンニャク由来グルコシルセラミドをアルツハイマー病モデルマウスに経口投与することで、アミロイドβクリアランス効果を保持する神経由来エクソソームが増加し、脳内アミロイドβの蓄積が抑制されることが明らかになっていた。そして今回は、ヒトが経口摂取した場合での効果を検証するため、北海道大学および北海道情報大学との共同研究においてプラセボ対照ランダム化二重盲検試験を実施した。

なお、同研究に用いたコンニャク由来グルコシルセラミドは、皮膚の保湿・バリア機能を高める機能性食品素材として販売している原料で、板コンニャクの製造時に廃棄される「飛び粉」から抽出製造するサステナブルな原料だ。グルコシルセラミドは、多くの植物に含まれているが、小麦胚芽や米ぬかなどに比べ、コンニャク芋の飛び粉抽出物はセラミド含有量が高いことがわかっている。

ダイセル 北海道大学 北海道情報大学 コンニャク コンニャク由来セラミド  認知機能低下の抑制研究では、試験期間を24週間とし、60歳以上80歳未満の被験者20人(平均70.1歳)をプラセボ食品群10人と被験食品群10人に構成し、プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施。

ダイセル 北海道大学 北海道情報大学 コンニャク コンニャク由来セラミド  認知機能低下の抑制

試験結果。

それぞれの群にプラセボ食品またコンニャク由来グルコシルセラミド5.4mgを含む被験食品を摂取してもらい、0週、12週、24週に血中アミロイドβバイオマーカー値の測定を実施したところ、被験食品群で、0週目との比較で12週目に有意な低値を示した。さらに層別解析を行ったところ、アミロイドβバイオマーカー値が相対的に低めの集団では、摂取12週後、24週後において被験食品群の変化量がプラセボ食品群より有意に低値を示した。

今後、さらなるヒト介入試験を進め、認知機能分野における機能性素材の開発に取り組み、健康長寿に役立つ製品の提供を目指すとしている。

ダイセル