酵素添加だけでマイタケ増収 岐阜県森林研究所

2021/11/18

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岐阜県森林研究所は、マイタケの菌床に酵素の“アミラーゼ”を加えて栽培すると、マイタケの収穫量が落ちる冬場の発生量を平均約3割増加したと、実際の生産農場で初めて確認できたと発表した。

同研究所では、でんぷん分解酵素のアミラーゼが、キノコの成長を促進する効果があることに着目。「菌床食用キノコ」の生産量を増大させるためにアミラーゼを添加し、これまで同研究所の実験施設内ではエリンギやブナシメジの増収に成功していた。今回は、生産者と連携して実用化の研究を行い、マイタケを実際に栽培している施設での増収が実証された。実際の栽培施設での実証は全国で初となる。

岐阜県森林研究所 菌床マイタケ栽培 アミラーゼ マイタケ

上段がアミラーゼ添加のマイタケ。
下段が無添加のマイタケ。
(出典:岐阜県森林研究所)

同実証栽培では、165個の菌床(1個当たり2.5kg)作成時にアミラーゼを添加(アミラーゼの添加以外は従来の栽培方法と同じ)。アミラーゼの添加により、マイタケの収穫量が落ちる冬場の発生量を平均約3割、最大38%増加した。

岐阜県森林研究所 菌床マイタケ栽培 アミラーゼ マイタケ

(出典:岐阜県森林研究所)

アミラーゼの使用方法は、菌床材料をミキサーで混合し、水を加え攪拌しながら材料の含水率を高めていき、攪拌の最終段階で、水で希釈したアミラーゼを添加するだけ。あとは通常の栽培に使用しているボトルや袋に充填し、殺菌・冷却する。殺菌後に冷却して完成した菌床に種菌を接種して通常どおりに培養を開始する。

岐阜県内の食用キノコ生産者は、栽培資材や燃料の高騰、産地間競争の激化のため、生産額が伸びず、厳しい経営状況にあるという。今回の成果は増収が期待されることから朗報となりそうだ。

岐阜県「酵素によるマイタケ増収技術の開発について」
岐阜県森林研究所