「農業Week 2020」イベントレポ【農耕具・資材編】

2020/10/23

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国内最大級の農業見本市「農業Week 2020」(主催:リード エグジビション ジャパン)が10月14日~16日の3日間、幕張メッセにて開催された。最新のスマート農業技術・製品から、農業資材、養豚・養鶏・養牛に関する資材・設備など、農業に関するあらゆる技術、機器、サービスを提供する500社が出展。3日間で2万3175名が来場したと発表された(10月19日速報)。また、展示会のほかに、スマート農業や6次産業化、鳥獣害対策などをテーマにした各種セミナーも連日行われ、3日間で6422名が受講したという。

今回はレポートの最後として、会場で見つけた営農に役立つ農工具・資材を紹介する。

次世代自走乗用ピッカー「アガールD」を展示していた田中工機。

根菜類の収穫作業機を得意とする田中工機は、重労働な収穫作業を各段に効率アップしてくれる収穫作業機として注目の「アガール」の新製品「アガールD」を展示。タマネギ、里芋、ニンニク、コンニャク芋、ニンジン、ジャガイモ等、多彩な根菜類を高能率に掘り上げる。同社の営業課・松尾課長によると、「アガールは一般販売用野菜の収穫機で、丁寧な拾い上げを目指して作りました。一方でアガールDは業務用野菜の収穫機として開発し、パワフルで作業スピードが速いのが特長です」とのこと。コロナ禍で人手不足が問題となっている中、収穫作業を効率アップしてくれる農機は農家の救世主だ。
参照:作物の拾い上げを省力化・効率化! 次世代自走乗用ピッカー

写真右の黄色の光を発しているのが「害虫くん退散1号」。ヨトウムシ類を寄せ付けない波長を出す。

今年(10月6日現在)、38県においてツマジロクサヨトウの発生が確認されるなど、農家にとって悩ませられるのが病害虫。スピリッツでは、ヨトウムシ類などを寄せ付けない発光ダイオード(LED)照明「害虫くん退散1号」を展示。害虫が活動しにくい波長の光を出し、害虫を寄せ付けない仕組み。一方で、作物の育成に良い波長も出ているそうだ。本体は長さ1198mm、直径25mmで、10mほど光が届く。同社によると施設カーネーションや露地のネギやタマネギ、キャベツなど20戸以上の農家が利用しているという。農薬散布回数を減らせ、省力化やコスト削減が期待できる。価格は1本45,000円(税別)。

簡単に手動開閉できる内貼りカーテンの「ライトシェード」。

セイコーエコロジアのブースで見つけたのは、簡単に手動開閉できる内貼りカーテンの「ライトシェード」。パイプハウス内に降り注ぐ強い日差しを遮光・遮熱することで農作物の葉焼け防止や果実の日焼け防止、ハウス内の温度上昇対策に効果を発揮する。パイプハウスに後付けでき、取り付け時に特殊な工具は不要で、誰でも簡単に取り付けられる。シートの開け閉めは、操作部を手で引っ張るだけととても簡単。赤外線遮蔽材を使用しているため、赤外線は反射するが、植物の光合成に必要な可視光線は透過するので、ハウス内を明るく保ちながら温度を下げてくれる。

折り畳み可能な一輪台車(TC-1004A-K)。コンパクトに収納でき、軽いので楽に取り扱える。

工業用キャスタ・運搬台車の製造メーカーのシシクアドクライスは、折り畳み可能な一輪台車や段差・階段の昇降が可能な運搬台車、チェアカーなどを出展。折り畳み可能な一輪台車(TC-1004A-K)は、30kgの荷重の運搬が可能で、でこぼこ道に強いタイヤを備える。この一輪車最大の魅力はコンパクトに折り畳めることと、3kgと軽量なこと。収納場所を選ばず、軽量なので、取り扱いもラク。布バケットは交換も可能とのことだ。

綿100%で作られているので、牧草に混ざり込んでも安心。また、環境にもやさしい。

岡本レースが展示していたのは、飼料用綿製ベールネット「コットンラップ」。ポリエチレン製のベールネットが牧草に交じり、それを食べた牛が病気になってしまったという畜産家からの話がきっかけで開発された100%綿のベールネット。ネット除去の手間が省け、ミキサーに直接投入が可能。家畜が食べても安全・安心。また、ポリエチレン製は産業廃棄物として焼却処分される際、CO2が排出されるが、コットンラップは土壌中で自然分解するので、CO2削減にも貢献する環境にやさしい製品。

発泡スチロール製のコンテナ「スマートクーリングコンテナ」。組み立て式なので高さの調節が可能。保冷・保温の輸送に効果的だ。

発泡スチロール製品の開発・製造を行うトーホー工業は、発泡スチロール製のコンテナやパレット、ミツバチホーム、みつばケースなどを展示。なかでも注目されていたのは、保冷・保温輸送に効果的な「スマートクーリングコンテナ」。組み立て式なので、用途にあわせて高さの調節が可能で、使用しない場合はとてもコンパクト。フタに保冷剤をセットでき、通気溝によって内部を効率よく冷やしてくれる。実証試験では、外気温が30度を超える中で、24時間後でも5~8度をキープしたとのこと。保冷車を使用せずに小口の保冷輸送に利用したり、収穫物の一時保管にもお勧めとのこと。

フォークリフトに取り付けるだけで除雪車両になる「パワーブレード」。

これから冬の季節。雪深い地域では、除雪作業に追われる日々となるが、キャストが展示していたのは、フォークリフトに取り付けるだけで除雪車両になる「パワーブレード」。フォークリフトの爪差し込み部分に「パワーブレード」を差し、ラチェットタイプのラッシングベルトで固定するだけの簡単取り付け。耐久性も高く、パワフルで安定した力で雪や土砂、瓦礫などを押し出してくれる。

コロナ禍の中で開催された農業Week2020。ドローンやAIなどを活用した最新の農業技術はもちろん、養豚・養鶏・養牛に関する資材・設備など、農業に関するあらゆる技術、機器、サービスを提供する会社が一堂に会する貴重なイベント。大阪でも来年の2021年2月24日(水)~26日(金)にインテックス大阪で「関西 農業Week 2021」が開催される予定なので、関西圏の方はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

農業Week2020
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