三井不動産が近郊農業に参入 ワールドファームと新会社設立

2020/08/05

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三井不動産とワールドファームは、農地の生産性向上と農業を起点に都心と近郊地域の人々をつなぐ新しい「都市づくり」を目指す新会社「三井不動産ワールドファーム株式会社」(以下MFWF)を設立したと8月3日に発表した。

農業振興と近郊地域における雇用創出が最たる目的で、テクノロジーを活用した新会社を設立したもの。東京都心近郊地域で本格的な農業事業に8月1日から参入、事業を開始している。

日本の農業は、収益性向上に要する課題が多く、農業従事者が年々減少している。また、農業従事者の高齢化や、耕作放棄地の拡大も進行しており、農地を多く抱える自治体は社会的費用が増加しているだけでなく、地元での雇用創出ができず、結果的に都心部への若者の流出が進んでいるという課題がある。

こうした課題解決に向け「儲かる農業」を実践するワールドファームと都心を中心に「街づくり」を展開してきた三井不動産が手を組み設立しMFWFは今後、持続可能なスマート農業を展開する予定で、農業の担い手を増やすだけでなく、日本の農業振興、安全・安心の国産野菜の安定供給に貢献するとしている。
都心と近郊地域の新たな都市モデル
MFWFは、ワールドファームが実践する「儲かる農業」の仕組みにテクノロジーを加え、農業の作業プロセスをより効率化し、効果的な人材育成を行うことで達成する、生産性の高い農業ビジネスモデルを「持続可能なスマート農業事業」としており、
①生産・加工一体型の農業事業
②集団農法による組織的・計画的な農業運営
③加工・業務用野菜に生産を限定
④テクノロジーを活用した高い生産性の確保
⑤都心と近郊地域の人々によるイノベーション共創拠点の設置
といった事業を展開していく予定だ。

生産と加工の一体型が特徴(ワールドファームの農場)。

2020年8~9月に栃木県芳賀町と茨城県筑西市周辺エリアにて約6haの圃場運営を順次開始し、2021年春~夏にはキャベツカット加工用の冷蔵工場の竣工、2023年春~夏にホウレンソウやブロッコリーの冷凍加工工場の竣工、2025年(予定)に芳賀町と筑西市周辺エリアに約100ha程度に事業規模を拡大。将来的には大都市圏近郊地域に3,000haまで圃場を拡大していく予定。

また、リモートワークなど多様な形で農業に参画できる就労環境を提供するだけでなく、農業のプロを目指す人材や仕事を持ちながら時間や場所にとらわれずに農業に従事したい人々の受け入れを考えており、多様化するワーク&ライフスタイルに応えていきたいという。

「農業」を通して都心と近郊地域の人々が交流し、知恵を出し合うことで、農業の更なる生産性向上、更には農業を基点に都心と近郊地域を繋ぐ新たな産業が創造されていく「都市」の形成を目指す。

ワールドファーム
三井不動産株式会社 【WEB】ベンチャー共創事業部