農地の現況確認を効率化するシステムを開発

2021/09/10

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農研機構は、市町村が行う農地の現況確認業務を効率化する「農地一筆調査支援システム」を開発した。

農研機構 農地の現況確認 農地一筆調査支援システム

農地一筆調査支援システムの概要。(出典:農研機構)

同システムは、パソコン(PC) 用GISソフトとタブレット用モバイルGISアプリで構成され、PC上で構築したデータセットは、モバイルGISアプリと双方向で同期できる。農地の現況確認にモバイルGISアプリを活用すると、調査結果の入力、撮影写真の記録など、現場で行う一連の作業を効率的に実施できる。

地理情報システム(GIS)は、地図情報と地図上の対象物の属性情報をPC上で取り扱うことができるため、さまざまな行政業務の効率化に寄与する。とりわけ、農地とその属性情報を取り扱う市町村農政業務は、GISの活用によりその効率化が大いに期待できるが、市町村農政業務における統合型GISの普及率は26%にとどまっている。普及の阻害要因は、主に市町村の財務状況とされているほか、GIS活用のためのデータセットの構築が困難なことや、業務への具体的な利用手順が不明であることも普及の阻害要因と考えられる。

農研機構 農地の現況確認 農地一筆調査支援システム

「iVIMS」の機能例。(出典:農研機構)

そこで、農研機構とイマジックデザインが開発したPC用GISソフト「VIMS」※1とタブレット用モバイルGISアプリ「iVIMS」※2を用いた比較的低価格で導入可能な新たな支援システムを構築。市町村農政業務への普及実証試験を行った。
※1 VIMS:Village Information Management System:農地基盤地理情報システム。農研機構とイマジックデザインが共同開発したPC(Windows)上で動作するGISソフト。
※2 iVIMS:iOS上で動作するモバイルGISアプリ。無料でダウンロード可能。「VIMS」のデータセットをタブレット(iPad)に転送して持ち出し、現地での確認や入力に活用できる。現地で入力したデータは、「VIMS」に転送してデータセットを更新することで、PC上で管理・活用することができる。

具体的には、遊休農地や荒廃農地に関して農業委員会が担当する利用状況調査・荒廃農地調査における農地の現況確認業務に対応可能となるようにVIMSおよびiVIMSシステムの機能を強化。また、その運用体制を構築し、「農地一筆調査支援システム」として開発した。

試行を行った市町村の利用状況調査・荒廃農地調査において、複数の担当者のiVIMS利用実績が得られ、かつその評価も良好だったため、当該市町村への現地実装に取り組み始めている。

農研機構・モバイルGISを用いた農地一筆調査支援システム
農研機構