新品種最新情報 2020年11月17日

農業ビジネスベジVol.31(2020年秋号)より転載

2020/11/17

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日本初!民間企業オリジナルF1種子イチゴ
F1種子イチゴ

三好アグリテック F1種子イチゴ

(左)F1種子イチゴA(仮)は、果実が硬く、酸度と糖度のバランスよい。果皮は橙赤。
(右)F1種子イチゴB(仮)は、果実が硬く、甘くてコクがある。果皮、果肉とも赤い。

ミヨシグループは、民間企業では日本初となるオリジナルのF1種子イチゴの新品種を2品種開発。種子からの育苗のため、親株の保管、管理が不要かつランナー育苗も不要だ。また、大幅に育苗期間を短縮(406穴プラグ苗から2か月で定植苗)でき、省力化、生産効率が向上。また、親株保管・管理・ランナー育苗の期間がカットされるため、農薬使用量は少なく、育苗期間が短いため病害虫に侵されるリスクも低い。量産が可能で短期間で大量の苗を確実に確保できるのも利点。
※国内での予約受付開始は12月ごろを予定。

問い合わせ:三好アグリテック
※問い合わせはHP(https://www.miyoshi-agri.co.jp/)の問い合わせフォーム
参照:オリジナルのF1種子イチゴを販売へ ミヨシグループ、民間企業では日本初

辛味果実が発生しないシシトウガラシの新品種
「ししわかまる」

和歌山県 シシトウガラシ ししわかまる

和歌山県と京都教育大学の共同研究で開発された辛味果実が発生しないシシトウガラシの新品種。在来品種「紀州ししとう1号」に辛味成分を合成しない特性を持つピーマンを交雑して開発した。果実の大きさ、色、形などの外観、収量や秀品率は「紀州ししとう1号」と同等。辛い実が交じることで消費に制約があったシシトウガラシだが、辛味果実が発生しないことで一般的な食材として使いやすくなる。

問い合わせ:和歌山県農業試験場暖地園芸センター☎0738-23-4005

根元までどっしり太く、
調整作業が容易なセリ「Re14-4」(りじゅうよんのよん)

宮城県 セリ Re14-4

写真右が「Re14-4」で左が「みやぎVWD1号」。

宮城県で育成したセリの新品種。茎は太く、1株1株が重い。分げつ(茎の分岐)やランナーの発生が少ないため、収穫時の調整作業等が容易であり、収量性に優れる。また、株元まで鮮やかな濃い緑に色づき、食感は柔らかく、苦みが少ないのも特徴。2020年秋から親株の販売が開始されるが、当面の間親株の販売先は宮城県の生産者に限定される。

問い合わせ:宮城県農政部 農業・園芸総合研究所 野菜部☎022-383- 8135

自家和合性のウメの新品種
「麗和」(れいわ)/「和郷」(わごう)

農研機構 ウメ 麗和

「麗和」。写真右は「麗和」の開花状況。(写真/農研機構)

農研機構は、自家和合性のウメの新品種「麗和」と「和郷」を育成した。両品種とも、果実が30g以上と大果になり、ヤニ果の発生が少ないウメの新品種。梅干しや梅酒などの用途に優れた特性を持つと共に、開花期がやや遅いため、「白加賀」など開花期が遅い自家不和合性品種の受粉樹としても期待される。「麗和」は実ウメでは少ない八重咲き。

農研機構 ウメ 和郷

「和郷」。写真右は「和郷」(左)と「南高」(右)の核。(写真/農研機構)

「和郷」は果実の大きさに対して核が小さく、果肉の多い品種。両品種の苗木は2021年秋から販売される予定。

問い合わせ:農研機構 果樹茶業研究部門☎029-838-6447

強度の青枯病耐病性を持ち、
栽培後半まで草勢を維持できる台木トマト
「グランシールド」サカタのタネ トマト 台木 グランシールド

サカタのタネが開発した台木トマトの新品種。従来の青枯病に強い品種の草勢はおとなしい傾向にあるが、「グランシールド」はサカタのタネの台木トマトの中でもトップクラスの青枯病耐病性を持ち、なおかつ後半まで草勢を維持できるスタミナも兼ね備えた品種で、褐色根腐病に対しても強度の耐病性、かいよう病への耐病性も持つ。猛暑などの気候変動や全国的な病害の広がりでトマト生産は難しさを増しているが、本品種が生産現場の課題解決につながることが期待される。

問い合わせ:サカタのタネ
野菜統括部☎045-945-8802