赤肉・紫肉色のカラフルポテト新品種2種を開発

2021/08/27

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農研機構は、赤肉・紫肉色を示すジャガイモ新品種「シャイニールビー」と「ノーブルシャドー」を開発した。

「シャイニールビー」は赤肉色、「ノーブルシャドー」は紫肉色で、いずれも既存の有色品種よりアントシアニン含量が高い。また、イモの形が整うため生産・加工両面で扱いやすく、肉色を活かした調理・加工ができる。北海道や本州で菓子類の加工用や青果用として普及が期待される。

ジャガイモ品種は通常白~黄肉色だが、アントシアニン色素を含む赤肉や紫肉色のジャガイモ品種はカラフルポテトとも呼ばれる。菓子類加工原料として利用される他に、色鮮やかな見た目が農産物直売所や家庭菜園を含む小規模栽培において消費者の人気が高い。

既存の赤肉色品種「ノーザンルビー」は収量性やイモの形状などに問題があり、また紫肉色品種「シャドークイーン」は重要病害虫である線虫への抵抗性やいもの形状などに問題があることから、生産や加工の現場からはこれらを改良した新品種の開発が望まれていた。そこで農研機構は赤肉色の「シャイニールビー」と紫肉色の「ノーブルシャドー」の新しいカラフルポテト2品種を開発した。

■赤肉でアントシアニン含量が高い!「シャイニールビー」

農研機構 バレイショ 新品種 ジャガイモ カラフルポテト シャイニールビー ノーブルシャドー 

「シャイニールビー」の塊茎。シャイニールビー(左)とノーザンルビー
※黒スケールバーは5×1cm。
(出典:農研機構)

「シャイニールビー」は、栽培特性を向上した赤肉色品種の育成を目指して、大粒で赤肉色の「長系115号」を母、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性で淡赤肉色の「96049-1」を父とする交配組合せから選抜した品種。

アントシアニン(ペラニン)含量が高く、赤肉色を活かした調理・加工ができる。既存品種の「ノーザンルビー」に比べて収量が高く、イモが整った長卵形で目が浅く形状も揃うため生産・加工両面で扱いやすい。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有す。

休眠期間がやや短いため、植え付け前に芽が伸び過ぎて種イモが老化すると萌芽の不揃いや茎数増加によるイモの小粒化を生じるため、浴光育芽するまで種イモの低温貯蔵管理が必要となる。

■イモ全体が美しい濃紫色「ノーブルシャドー」

農研機構 バレイショ 新品種 ジャガイモ カラフルポテト シャイニールビー ノーブルシャドー 

「ノーブルシャドー」の塊茎。ノーブルシャドー(左)とシャドークイーン
※黒スケールバーは5×1cm
(出典:農研機構)

「ノーブルシャドー」は、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する濃紫肉色品種の育成を目標として、濃紫肉色の「05091-13」を母、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性で赤肉色の「勝系28号」を父とする交配組合せから選抜した品種。

アントシアニン(ペタニン)含量が高く、紫肉色を活かした調理・加工ができる。既存品種の「シャドークイーン」にはないジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有し、疫病とそうか病にも「強」の抵抗性を示す。イモが整った卵形で形状も揃うため生産・加工両面で扱いやすい。

休眠期間が長く、萌芽や初期生育がやや遅いため、植え付け前に種イモの浴光育芽を十分に行うことが重要となる。

「ノーブルシャドー」という品種名は、肉色の濃紫色が気高さと黒い影を印象させることから命名された。

両品種の種イモは、2025年春頃から、民間の種苗会社や農協などを通じて供給予定だ。また、農水省本省「消費者の部屋 さつまいも・じゃがいもの週 ~おいものみりょく~(開催期間 : 10月25日~10月29日)」にて、両品種の展示を行う予定だ。

赤肉・紫肉色のカラフルポテト新品種「シャイニールビー」と「ノーブルシャドー」
農研機構