愛知がとげなしナス新品種を開発「試交17-22」

2021/12/20

  • facebookでシェアする
  • twitterでシェアする
  • LINEでシェアする
  • はてなブックマークでシェアする

愛知県農業総合試験場は12月15日、栽培管理しやすく多収性のナス品種「試交17-22」を開発し、2021年11月26日付けで種苗法に基づく品種登録出願を行ったと発表した。

愛知県 ナス 新品種 試交17-22 とげなしナス 

愛知県が育成したナスの新品種「試交17-22」。授粉作業が不要で、とげがない。皮が柔らかく漬物加工にも向く。(出典:愛知県)

「試交17-22」は授粉作業が不要で、労働時間を15%削減でき生産者の負担が軽減できるだけでなく、果実のへた、葉、茎など、いずれにも「とげ」が発生しないため、農作業や調理を「とげ」を気にせず快適に行える。また、皮が柔らかく漬物加工に向いているという。

愛知県は、促成ナス出荷量で全国第4位とナスの産地。主要品種は「千両」と「とげなし輝楽」。「千両」は多収性と、焼いても煮ても漬物にしても美味しい点が評価されている。また、「とげなし輝楽」は単為結果性及びとげなし性を持ち、果皮の光沢が評価され導入が進んでいる。一方で、「千両」は、単為結果性を持たず、植物体全体にとげがあるため、作業性に問題があり、「とげなし輝楽」は、果皮が硬いことからナスの重要な販路の1つである漬物加工の需要に応えることができなかった。

このため、「千両」産地では、栽培管理が省力化でき、漬物加工に向いた新品種の開発が求められており、同試験場が2013年に新品種の開発に着手。2019年から県内ナス産地で現地栽培試験を実施し、併せて漬物加工特性を評価して、約8年間かけて「試交17-22」を開発した。

「試交17-22」の主な特徴は、果皮色は光沢のある黒紫色。側枝(果実が実る枝)の発生が多く、萌芽が旺盛であるため、多収性で、「とげなし輝楽」に比べて果皮が柔らかく、漬物加工に向いている。単為結果性ととげがない特性を持つため、生産者は省力的かつ快適に栽培することができる。

愛知県では「試交17-22」を「千両」産地へ導入した場合、収量を維持しつつ、単為結果性およびとげなし性により栽培管理の省力化、快適化が見込め、高齢化の進む産地の維持発展が可能となるとしている。また、量販店需要に加えて漬物加工の需要にも応えられるため販路の拡大が期待されるとしており、種子の販売を見込む2023年から本格栽培を開始し、ナス果実は同年秋から出荷販売される予定としており、2028年には18.5haの栽培を目標としている。

多収性で漬物加工にも向く単為結果性とげなしナス品種「試交17-22」を開発しました
愛知県農業総合試験場
愛知県