タマネギのケルセチン、認知機能維持に役立つ

2021/05/28

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タマネギ 機能性 ケルセチン 機能性章句品 認知機能維持 農研機構 北海道情報大学 岐阜大学

今回の試験で使用されたケルセチンを多く含むタマネギ「さらさらゴールド」。

農研機構、北海道情報大学、岐阜大学等の研究グループは5月26日、タマネギに含まれる「ケルセチン」(※1)が、加齢に伴い低下する認知機能の維持に役立つことを、ヒト介入試験により確認したと発表した。今回の結果に基づいて、ケルセチンを関与成分とし、認知機能の維持に役立つ機能等を表示する、生鮮タマネギの機能性表示食品の届出を目指す。
(※1 ケルセチン:ポリフェノールの1種で、鮮やかな黄緑色の物質。抗アレルギーや抗炎症、抗酸化作用をはじめとして、多くの機能性を有することが報告されており、現在もさまざまなな研究が進んでいる)

同研究グループでは、野菜や茶、果物等に広く含まれ、タマネギに特に多く含まれる「ケルセチン」の健康機能性に着目し、タマネギのケルセチンが認知機能におよぼす影響を研究してきた。

今回、60~80歳の認知症ではない健康な男女70人に、ケルセチンを多く含むタマネギ「さらさらゴールド」、またはケルセチンを含まないタマネギの加熱粉末を1日1回11g(タマネギとして約120g(中玉の1/2個程度)、ケルセチンとして50mg)を約5か月間(24週間)毎日摂取してもらい、摂取前後に一般的な認知機能検査であるミニメンタルステート検査(※2)を実施。
(※2 ミニメンタルステート検査:一般的に使用される認知機能検査。11の質問からなり、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力について口頭で質問し、被験者に回答させるもの)

タマネギ 機能性 ケルセチン 機能性章句品 認知機能維持 農研機構 北海道情報大学 岐阜大学

ミニメンタルステート検査(MMSE)による認知機能評価の結果
個人的な理由で中止した人等を除いて、摂取開始前(0週)、摂取12週間後、及び摂取24週間後に検査を行った。
(ケルセチンを含まないタマネギ33名、ケルセチンを含むタマネギ28名)
(出典:農研機構プレスリリース)

その結果、ケルセチンを多く含むタマネギを食べた人は、ケルセチンを含まないタマネギを食べた人に比べて、摂取後に検査の点数がより大きく増加し、タマネギのケルセチンが認知機能の維持に役立つことが示された。同成果は5月21日、「J Clin Biochem Nutri」のオンライン版で公開された。

日常の食事の中で摂取するタマネギが、加齢に伴い低下する認知機能の維持に役立つ可能性を示したことから今回の結果に基づき、ケルセチンを関与成分とし、加齢に伴い低下する認知機能の維持に役立つ機能などを表示する、生鮮タマネギの機能性表示食品の届出を目指す。

機能性表示が可能になれば、国産タマネギの付加価値を高め、農業と輸出も含めた関連産業の活性化に役立つと期待される。

農研機構プレスリリース
農研機構