「温暖化による農作物への影響とその対策」講演会開催

2020/10/09

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※写真はイメージです。

日本バイオスティミュラント協議会は、第3回講演会「温暖化による農作物への影響とその対策-バイオスティミュラントの可能性を考える-」を11月2日~30日までオンデマンド配信により開催する。

地球温暖化が進む現代、これからの果樹、野菜栽培のあり方をバイオスティミュラントの可能性と紐づけながら、4名の研究者が語る。

講演内容は以下の通り。各研究者の発表時間は30分程度。

1. わが国の果樹生産で顕在化している温暖化の影響と対策
農研機構 果樹茶業研究部門 生産流通研究領域 園地環境ユニット長 杉浦俊彦氏

2. 高温状況下におけるリンゴの着色不良について ―バイオスティミュラント利用の糸口ー
東京農業大学 国際食料情報学部 国際農業開発学科 教授 小塩海平氏

3. 高温ストレスと光合成、気孔開孔のコントロール
神戸大学大学院農学研究科 准教授 山内靖雄氏

4. ブドウにおける温暖化対策
農研機構 果樹研究所 ブドウ・カキ研究領域 主任研究員 杉浦裕義氏

5. 企業発表
・アクプランタ
・アリスタライフサイエンス
・サカタのタネ
・シプカムジャパン

今回はコロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年の講演形式ではなく、インターネット上でのオンデマンド配信形式で開催する。

なお、参加申込者の中から抽選で100人に「バイオスティミュラントガイドブック第1版」がプレゼントされる。

【開催概要】
配信期間:11月2日(月)~11月30日(月)
費用:会員1,540円/非会員2,200円 ※いずれも税込。
受付期間:11月20日(受付締切)
視聴方法:登録を行った方に視聴用パスワードを送付

問い合わせ・申込方法:日本バイオスティミュラント協議会

【参考】
バイオスティミュラント(Bio stimulants)とは、植物に対する非生物的ストレスを制御することにより気候や土壌のコンディションに起因する植物のダメージを軽減し、健全な植物を提供する新しい技術・資材。近年ヨーロッパを中心に世界中で注目を浴びている新しい農業資材カテゴリーだ。

目新しい技術のように見えるが、実は日本でも古くから使われている米糠や油粕などの植物質を発酵させて施用する、いわゆる「ぼかし肥料」のことだと考えればイメージがつきやすいのでは。

農薬が解決すべきターゲットは害虫、病気、雑草、生長調節(生物的ストレス)であるのに対し、バイオスティミュラントは干ばつ、高温障害、塩害、冷害、霜害、酸化ストレス(活性酸素によるダメージ)、物理的障害(雹や風の害)、農薬による薬害など(これらを非生物的ストレス)に対する抵抗性を高め、結果的に増収や品質改善を実現しようとするもの。

効果としては、活性酸素の抑制、光合成の活性化、開花・着果の促進、蒸散のコントロール、浸透圧の調整、根圏環境の改善、根量の増加・根の活性向上などがあげられる。

バイオスティミュラントは通常天然成分であったり、動植物由来の抽出物であったり、微生物起源の代謝産物などから作られる。そしてそのほとんどは一般的に使用者、消費者、環境のいずれに対しても安全であるとみなされている。

日本におけるバイオスティミュラントの標準化・規格化に向けて、2018年1月に日本バイオスティミュラント協議会が発足。同協議会では、バイオスティミュラントの概念の研究、新技術や知識の整理蓄積、国内外の情報収集などに取り組み、安全性や効果の確保のための品質・規格の標準化などを行い、より良いバイオスティミュラントが多くの農業生産者に役立つように活動している。

現状はバイオスティミュラントは法的に規定されていないが、実質的にはバイオスティミュラントとして機能する製品が、肥料取締法や地力増進法に基づいて、肥料や土壌改良剤として適正に販売されている。

EUにおいては、2022年5月から施行される新肥料法にはバイオスティミュラントや微生物資材についても包括的に記載され、施行後はCEマークをつけることが可能となる。これによりヨーロッパ市場では、より一層バイオスティミュラント市場の成長が期待されている。

環境負荷に配慮した「循環型農業」への関心の高まりを考えると、注目の技術になりそうだ。

日本バイオスティミュラント協議会