コロナビールが国産ライム需要創出に挑戦

2021/04/22

  • facebookでシェアする
  • twitterでシェアする
  • LINEでシェアする
  • はてなブックマークでシェアする

コロナビール 国産ライム 都市型農業 アーバンファーミング ライムグローバルビールブランド「コロナ エキストラ」は、国産ライムの可能性に挑戦する「プロジェクトライム」をスタート。食と農の民主化を目指すスタートアップ企業PLANTIOとタッグを組み、アーバンファーミングと国産ライムの需要創出に取り組む。

コロナビールに「ライム」は欠かせない存在。ボトルに挿したライムを落とし、ライムのフレッシュな果汁とビールが合流して、初めて「コロナビール」が完成する。最高のコロナビールを突き詰めると、新鮮で香り高く、果汁量も多いといわれる「国産ライム」にたどり着いたという。しかし国産ライムは生産量が少なく、なかなか手に入らない現状があり、同社はアーバンファーミングと国産ライムの需要創出に取り組む。

ビルの屋上など、都市部の遊休地を利用して農業を行う「アーバンファーミング」は、フードロスの削減やフードマイレージが低い持続可能な農業の形態として、世界中で広がっている。

コロナビール 国産ライム 都市型農業 アーバンファーミング ライム世界の大都市に比べて東京は遅れをとっているが、東京23区内のビルの屋上には東京ドー ム1,900個分の農業用地ポテンシャルがあり、その全てをファーム化した場合、50万食分の野菜を栽培することが可能だという。コロナ エキストラは、自社でライム作りに着手し、企業として都市型農業に取り組むことで、アーバンファーミングの推進力になると考えている。

現在、日本全体のライム輸入量約2000トン(財務省貿易統計/東京税関「ライムの輸入」より)に対し、国産ライムの生産量は約3.5トン(農林水産省「平成30年産特産果樹生産動態等調査」より)にとどまる。

農家にとっても他のカンキツ類より出荷単価が高いライムだが、国内生産が拡がらない理由には、「需要が見えづらい」と同社は想定。これに対し、コロナビールとともに使われるライムの消費ポテンシャルは、推定100トンであることから、同社は、コロナビールのライム需要と国内カンキツ農家の供給をつなぐことで、国産ライムの市場を広げていくことができるのではと考える。

そうした状況を踏まえて今回の国産ライムの可能性に挑戦する「プロジェクトライム」に取り組むことにしたという。

コロナビール 国産ライム 都市型農業 アーバンファーミング ライム

渋谷区の屋上遊休地を利用したアーバンファーミングでライムを自社栽培する。

アーバンファーミングによるライムの自社栽培では、PLANTIOが提供する都市型農園施設とタッグを組み、渋谷区の屋上遊休地を活用してコロナビールのための国産ライムを栽培する。畑は5月1日から稼働予定。

PLANTIOの農園はコミュニティ機能もあり、ユーザーが共同管理する“シェア型”であることが特徴の1つ。コロナ エキストラが栽培を始めるライムファームも、今後PLANTIOユーザーと一緒に育てていくことを視野に入れている。

また、コロナ エキストラが持つライム需要と国内農家のライム供給をつなぐ役割を担うチャレンジでは、国内カンキツ農家と提携し、一定規格を満たすライムを提供していく。今年は試験的に国産ライム栽培の先駆者である和歌山県のカンキツ農家「観音山フルーツガーデン」から採れたてのフレッシュライムを買い取り、収穫時期の9月以降、一部店舗での提供を予定している。

コロナビール 国産ライム 都市型農業 アーバンファーミング ライム

プロジェクトに協力する観音山フルーツガーデン・代表 児玉芳典氏。

国産ライムについては課題が多いと感じていたという「観音山フルーツガーデン」代表・児玉芳典氏は、「安全安心の観点でも国産を強くおすすめしたいし、国産の自給率も高めていきたいところ。ライムを栽培すること自体はそんなに難しくなく、カンキツ類でいうとモノによって味の変動が大きいミカンよりも、ある程度味が統一されるレモンやライムは本来、 農家にとっても作りやすいカンキツ果実」と話す。

市場が広がらない一番の要因は、やはり需要と供給がうまくマッチングできていないことだと考えており、一定量の輸入があるからには安定需要があるはずだが、相対的に見てマイナーな品種は既存の大口な流通ルートだと買い取ってもらえないのが現状だという。

個人で小売店舗の販路を開拓するにしても、そこにエネルギーを割ける農家もそうそういない。小さな市場に出荷したとしても、個人で大量消費するような果物でもないのでなかなか売れず、結局畑を広げるに至らないのが現状の国内ライム栽培だ。

コロナビール 国産ライム 都市型農業 アーバンファーミング ライム

観音山フルーツガーデンで栽培されているライム。

「国産レモンは最近ブランド化されてきて少しずつ需要が見えてきているが、ライムはまだまだ。実際に、うち以外のライムを栽培している農家さんからも、売り先に困っている、という問い合わせもある。ライムを必要としている店舗や定期的に仕入れてもらえるルートがあれば、農家も安心して栽培できる。今回の取り組みをきっかけにライム流通の入り口を広げていければ、本当にありがたい」と同プロジェクトに期待を寄せる。

また、コロナ エキストラのブランドマネージャー、クリストファー・ジョーンズ氏は「今回の国産ライムに関する取り組みは、ブランド全体としても大きな一歩。私たちのニーズと社会課題を組み合わせた国産ライムを鍵とする取り組みを成功させて、来年以降のさらに大きな挑戦に繋げていきたい」としている。

今年1年は実験的な取り組みをすすめ、同取り組みが国産ライム市場で価値を提供できると判断できれば、今後は自治体や農業関連団体との連携、希望農家からの参加募集、オリジナルメニューの開発などを検討する。

プロジェクトライム公式サイト
コロナ エキストラ公式サイト