地球温暖化の影響や適応策を紹介「令和元年地球温暖化影響調査レポート」を公表

2020/11/04

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農林水産省は、都道府県の協力を得て、地球温暖化の影響と考えられる農業生産現場における高温障害等の影響、その適応策等について報告のあった内容を取りまとめ、「令和元年地球温暖化影響調査レポート」として公表した。令和元年地球温暖化影響調査レポートの調査対象期間は、平成31年1月~令和元年12月である。

レポートによると令和元年の気象の概要は、気温の高い状態が続き、年平均気温は全国的にかなり高く、日本の年平均気温偏差は+0.92℃で、1898年の統計開始以降、最も高い値となった。台風第15号、第19号の接近・通過に伴い、北・東日本で記録的な暴風、大雨となった。

発生報告の多い農畜産物としては、水稲、果樹(ブドウ、リンゴ、ウンシュウミカン)、野菜(トマト、イチゴ)、花キ(キク)、畜産(乳用牛)としており、それぞれ影響の内容、実施されている適応策について紹介している(表参照)。

また、上記以外の農畜産物で複数の都道府県から影響の報告があった作物として、以下の農畜産物があげられている。
土地利用型作物:麦類、豆類
工芸作物:茶
果樹:ナシ、カキ、モモ、ウメ
野菜:ホウレンソウ、ネギ、キャベツ、レタス、ナス、ダイコン、ニンジン
花キ:バラ、カーネーション、トルコギキョウ、リンドウ
飼料作物:飼料用トウモロコシ、牧草
家畜:肉用牛、豚、採卵鶏、肉用鶏

レポートでは、都道府県における適応策の取り組み事例も紹介している。たとえば、トマトの適応策として群馬県のハウスの屋根上に水をまく屋根散水による高温対策技術や、畜産・家畜の適応策として栃木県の暑熱対策マニュアルなど各県が行っている取り組みを知ることができる。

また、参考情報として、最新農業技術・品種をリストアップしているホームページや地球温暖化適応策関連のホームページなど紹介しているので、温暖化について調べたい場合に便利だ。

農業は気候変動の影響を受けやすく、現に温暖化による生育障害や品質低下等の影響が顕在化しつつあるといっていいだろう。気候変動に関しては、今世紀末までの約100年で世界平均地上気温が0.3~4.8℃上昇すると予測されている。どのような影響があるのか、適応策はどんなものなのか、知っておくとよいだろう。

農林水産省「令和元年地球温暖化影響調査レポート」の公表について
農林水産省