農研機構「デジタル土壌図」に新機能と新データベースが追加

2020/08/11

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農研機構は、日本全国の土壌の種類や分布がわかる「デジタル土壌図」を作成し、2017年4月より日本土壌インベントリーを通じてウェブ配信を行ってきた(無料)。

「デジタル土壌図」はこれまで15万件を超えるアクセスがあり、営農指導や土づくりの現場で広く利用されているという。

このたび、より利便性を高めるために、新たに1つの機能と3つのデータベースを追加した。新機能の「土壌有機物管理ツール」を使うと、土づくりの指標となる土壌有機物の増減を、各地点の堆肥等の有機質資材の投入量等から簡単に計算することができる。また、全国約200地点の土壌温度・水分の日々の推定値や、全国約3,500地点の度d上断面調査データ等を追加した。

【新機能】
土壌有機物管理ツール:土づくりの指標となる土壌有機物について、堆肥等の施用による増減量を計算できる

「土壌有機物管理ツール」
土壌図上をクリックすると、その地点に分布する土壌の分類名が表示される。同時に、その地点の気象情報と土壌情報が土壌有機物の分解量を予測する数理モデルに自動的に入力される。利用者は作物、緑肥の利用の有無、たい肥投入量、その他の有機質資材投入量を入力すると、その管理方法による土壌有機物の増減量を計算できる。

【新データベース】
1. 全国約200地点の土壌温度・水分の日々推定値
2. 全国約3,500地点の土壌断面調査データベース
3. 国際土壌分類方法に準拠した全国デジタル土壌図

「日別土壌温度・水分推定値閲覧ページ」
10の土壌種類ごとに全国200地点の土壌温度・水分の一日ごとの推定値(30年平年値と5年毎の平均値)を閲覧できる。

「土壌断面調査データベース閲覧ページ」
深さ1mまでの土壌層位毎の土色や土壌構造、理化学性分析値(粒径組成、三相分布、pH、全炭素・窒素含量、交換性陽イオン、塩基置換容量、リン酸吸収係数)の情報を閲覧できる。


「国際土壌分類方法に準拠した全国デジタル土壌図の閲覧画面」
右:国際土壌分類に準拠した土壌図、左:包括的土壌分類第1次試案による土壌図。

また併せて、活用事例をまとめた「デジタル土壌図活用マニュアル」を作成し、公開した。

今後は、「デジタル土壌図」の更新体制の構築を行うとともに、広域での土壌温度・水分量のリアル・タイム予測システムの開発などを行っていく予定とのことで、様々な機能や土壌特性値マップを開発し順次公開していく予定。これらをオープンデータ・汎用形式で提供することにより、土壌情報の2次利用やユーザー独自のシステムでの利用が容易になり、各方面での土壌情報の利用が更に進むと期待される。

日本土壌インベントリー