四季成りイチゴ新品種「夏のしずく」 農研機構ら

2021/07/29

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農研機構 イチゴ 新品種 夏のしずく 四季成り性 夏秋どり

「夏のしずく」の果実。(出典:農研機構)

農研機構は7月28日、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県との共同研究による四季成り性のイチゴの新品種「夏のしずく」を育成したと発表した。夏にとれる、みずみずしいイチゴとのイメージから「夏のしずく」と命名された。苗は9月以降に販売する予定だ。

「夏のしずく」は、寒冷地や高冷地における夏秋どり栽培に向く四季成り性の品種で、イチゴの端境期に収穫が可能だ。輸送性や日持ち性に関わる果実硬度が高く、ケーキなど業務需要に適しており、夏秋期の国内イチゴ生産の振興や輸入品の置換につながることが期待される。

イチゴは生食用やケーキ等の業務用として周年需要があるが、6月から11月にかけての夏秋期は生産量が落ち込み端境期となる。国内の寒冷地・高冷地では、夏秋期に主に業務用として出荷する夏秋どり栽培が行われ、高単価販売による高収益経営が行われている。しかし、夏秋どり栽培で用いられている四季成り性品種の改良の歴史は浅く、収量性や日持ち性、輸送性などの改良が求められていた。

そこで、農研機構東北農業研究センターは、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県との共同研究で、6~11月に収穫できるイチゴ新品種「夏のしずく」を育成した。

農研機構 イチゴ 新品種 夏のしずく 四季成り性 夏秋どり

「夏のしずく」(左)は、「なつあかり」(中)、「サマーベリー」(右)よりも草勢は強い。(出典:農研機構)

「夏のしずく」は、食味は良好で、糖度、酸度ともに既存品種並みに高い。果実は円錐形、果皮色は赤、果肉色は淡赤。果実が硬いのが特徴。果実硬度が高いので、輸送しても形が崩れにくく、日持ちもよいので、ケーキなど業務需要に適している。また、収量が多いのも特徴で、寒冷地・高冷地で、既存品種の1.4~2.4倍となる10aあたり3トン以上の収量が見込める。

種苗の販売は、9月以降になる予定で、東北地方など寒冷地や高冷地で行われている夏秋どり栽培への普及が期待される。

農研機構・四季成り性のイチゴ新品種「夏のしずく」
農研機構