直売所で売れ残った野菜を30分で完売!

写真/東武鉄道、編集部

2021/03/19

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2021年3月18日、直売所で売れ残った農産物を鉄道輸送し、池袋駅で販売する実証実験が始まりました。今日は、その実験の初日の様子をレポートします。

(実験の目的など詳細は本ウェブサイトのニュース参照)

この実験は、東松山市のJA直売所でその日売れ残った農産物を株式会社コークッキングが買い取り、鉄道東武東上線の電車で輸送。駅構内に設けた「TABETE レスキュー直売所」でコークッキングのスタッフが販売します。

今回の実験では搬送や販売方法などさまざまな角度から課題を洗い出し、事業化が可能かどうかを検討。実現可能と判断されれば本格稼働に向けて動き出すことになります。

JA埼玉中央東松山農産物直売所「いなほてらす」。ここで売れ残った農産物を池袋駅で販売します。

16時に直売所が閉店。農産物を選んでコンテナに詰めます。

農産物が入ったコンテナを東武東上線森林公園駅までワゴン車で運びます。

16時30分、森林公園駅着。「いなほてらす」の最寄り駅は東松山駅や高坂駅ですが、少し離れた森林公園駅には東武鉄道の車庫があるため、10分近く停車する電車があります。積み込み時間に余裕が持てることから、この駅を利用します。

コークッキングのスタッフが16時58分発池袋行きの快速急行の先頭車両にコンテナを積み込みます。

土休日は17時00分発の川越特急を使用します。

コンテナは運転席の後ろの座席のないスペースに積み込みます。この時間帯の上り電車はそれほど混んでいないので、お客さんの邪魔になることはありません。

コンテナには「農産物輸送中」の横断幕をかけて、コークッキングのスタッフが1名が管理します。

17時49分、池袋駅到着。ホームではコークッキングのスタッフ2名が到着を待っており、素早くコンテナを降ろします。

乗降客に混じって台車に乗せたコンテナを運びます。

池袋駅南改札のウォークインカウンターを通過して改札の外へ。

「TABETE レスキュー直売所」を設ける南口地下1階のイベントスペースへは階段で。

イベントスペースに農産物が届くと、スタッフは急いでセット作りを始めます。

開店前から続々と集まり始めたお客が丸いイベントスペースを囲むように並び始め、二重の行列ができたました。事前に宣伝したわけではないので、たいていの人は事前にこの販売を知らず、通りがかって興味を持ったそうです。

【本日の野菜と価格設定】

この日販売するのはコンテナ7つ分の農産物で、品目はニンジン、キャベツ、ナバナ、のらぼう菜、かき菜、ホウレンソウ。当日の直売所販売状況により、品目や価格、セットの仕様は異なり、値付けは直売所の1割引の設定です。

また、この日はセットで販売しましたが、お客の要望なども踏まえ、試行錯誤しながら価格や販売方法等を検討し、3月末まで毎日販売していきます。

18時15分、開店! 行列していたお客が次々に買っていきます。

300円のセットがメイン商品。プラス100円でキャベツか青菜をつけられると説明すると、たいていのお客が100円プラスをセレクト。キャベツを選ぶ人が多く、早々に売り切れました。

この日、一番量が多かったのが、旬まっさかりの「比企のらぼう菜」。比企地域の伝統野菜で、埼玉県の特別栽培農産物の認証を受け、栽培管理や販売時期にこだわって作られたのらぼう菜だけが名乗れるブランド野菜です。のらぼう菜に馴染みがない人も多いだろうと、スタッフが並んでいるお客にていねいに説明をしていきました。こうした販売は、野菜を知ってもらうきっかけにもなりますね。

販売中は電光掲示板で「東松山新鮮野菜販売中」をアピール。駅員もチラシを配って宣伝しましたが、チラシを見なくてもお客は興味を持って集まってきます。新鮮な朝採れの直売所野菜には、人をひきつける魅力があります。

購入した人に感想を聞くと、「いい買い物ができた」「新鮮な野菜が駅で買えてうれしかった」など、満足した答えが返ってきました。

開店からわずか30分後の18時45分、大盛況のうちに完売して販売終了。数に限りがあり、販売状況によりセットの仕様は異なったが、本日の売上は以下の通りとなりました。

200円7セット
300円9セット
400円25セット
500円1セット
800円1セット   合計43セット完売

こうした販売が恒例化すれば、フードロス削減だけでなく、生産者の収益向上にも大きく貢献することになるでしょう。