野菜市場価格の予測サービス NEDOらAI活用

2021/05/13

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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は3月より、ファームシップと豊橋技術科学大学が人工知能(AI)を活用して開発した野菜市場価格の高精度予測サービスの無償提供を開始した。

NEDOは「人工知能技術適用によるスマート社会の実現」事業の一環として、ファームシップと豊橋技術科学大学は、人工知能(AI)を活用した野菜の市場価格予測アルゴリズムの開発を進めており、東京都中央卸売市場大田市場のレタス価格を月次で予測する市場価格予測アルゴリズムを実証。今回、レタスに加えトマトやイチゴなど5品目の市場価格を週次単位で高精度に予測する仕組みを開発し、3月24日から無償で市場価格の予測サービスを提供する。

植物工場はその効率的生産性により生産量を伸ばしているが、その需要は露地野菜の価格に左右されるため、生産した野菜の廃棄や販売の機会損失が生じており、効率的な生産を可能とする植物工場本来の特徴を生かせていない。

この課題に対するものとして、同事業は植物工場の野菜栽培過程や流通でのビッグデータを収集し、AIで需給をマッチングし、野菜の成長や物流などを最適化し、バリューチェーン全体を効率化することで、野菜の廃棄や販売機会損失の低減を目指している。

NEDO ファームシップ 豊橋技術科学大学 野菜市場価格 AI予測

野菜市場価格の予測サービスの仕組みイメージ。

2018年から東京大学がセンサー技術、豊橋技術科学大学が需要予測技術、パイマテリアルデザインが生育予測技術、そしてファームシップがトータル・システム効率化技術の開発を担当し、生産・流通・販売の現場データを活用した需要予測システムと成長制御システムを開発し、レタスの価格予測の実証を行ってきた。

大田市場のレタス市場価格と植物工場のレタス需要量の相関関係に着目し、これまでのレタスの市場価格などのビッグデータをAI機械学習で解析し、1週間先のレタス市場価格を高精度で予測する仕組みを開発した。さらに対象品目をレタスだけでなく、生産や流通量が多く、現時点で予測精度の高いトマト、ミニトマト、イチゴ、ホウレンソウの計5品目に広げた。これにより、対象5品目の需要予測精度を高めることができ、廃棄や販売の機会損失低減効果を期待できる。

この市場価格予測実証サービスの利用希望者は、ファームシップが運営するサイトにアクセスし、ユーザー登録することによって対象5品目の市場価格の予測をメール配信により無償で入手できる。

【市場価格予測サービス概要】
対象市場:東京都中央卸売市場大田市
対象品目:レタス、トマト、ミニトマト、イチゴ、ホウレンソウ
利用料:無料
サービスサイト:https://priceforecast.farmship.co.jp/

今後3者は、この実証を通じて需要予測システムと生育予測や成長制御を統合した生産制御システムの有効性を検証していく。また、ファームシップは需要予測値と実績の精度を確認した上でシステムの充実・強化を図り、ファームシップと豊橋技術科学大学はこの実証データをもとに、「AIによる植物工場等バリューチェーン効率化システム」の研究開発を進め、栽培する野菜の成長制御や物流など各プロセスの最適化を組み合わせてバリューチェーン全体の効率化を目指す。

野菜市場価格のAI予測サービスサイト
NEDO・AIを活用した野菜5品目の市場価格を予測するサービスを開始
NEDO