60日で年収2千万円!ブルーベリーで儲ける方法

「ブルーベリーファームおかざき」オーナー 畔柳茂樹

ブルーベリーで儲けるなら、観光農園が一番。
それはなぜか?農業経験ゼロからスタートした畔柳氏が、
その理由と経営の秘訣を伝授する。
カリスマ農園主の経営術

農業ビジネスベジVol.23(2018年秋号)より転載

2021/01/01

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畔柳茂樹

畔柳茂樹

くろやなぎ・しげき/愛知県岡崎市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。株式会社デンソーに入社。事業企画課長などを経て、2007年に45歳で退職、2008年7月に観光農園「ブルーベリーファームおかざき」を開設。今ではひと夏、60日あまりの営業で1万人を集客し、会社員時代を超える年収を実現。2017年には自身の経験とノウハウをまとめた『最強の農起業!』(かんき出版)を出版。また「成幸するブルーベリー農園講座」も実施している。

前例のない事業なら、
自分が第一人者になれるかも!

「なぜブルーベリーだったのですか?」という質問をたくさんの方からいただく。それに対して私は、「未知の魅力です」と答えている。サラリーマンとして行き詰り、脱サラ起業したのが11年前の2007年。無謀だと言われるが、会社を辞めるときに次に何をするのか明確に決めていなかった。もちろん、大好きな農業でお客様と交流できる観光農園は候補のひとつだったが、まさかブルーベリーを栽培するとは予想もしていなかった。まずポピュラーなイチゴについて調べてみたが、労働時間が長いこと、農薬の回数が多いこと、栽培農家が多いことなどの理由ですぐに選択肢から外れた。

第2候補群のひとつがブルーベリーだった。ちょうどそのころ、たまたま大粒でおいしいブルーベリーに出会って、いままでのブルーベリーの「小粒で酸っぱい」という常識が覆された。それ以降、ブルーベリーについて全国を歩き、徹底的に調べ尽くした。長所短所を把握した上でもっとも魅力を感じたのは、ブルーベリーの未知の魅力だった。日本に導入されたのは戦後でまだ歴史が浅い。また日本で本格的に栽培に取り組む農家はほとんどなく、当時ブルーベリーだけを栽培して生計を立てている農家は私の知る限りでは皆無だった。

普通はそれを聞いたら尻込みして諦めるはずだか、私にとってはこれ以上に魅力な作物はなく、とにかく手つかずの未知の魅力をいっぱい秘めたダイヤの原石のように感じられた。自分が日本のブルーベリーの第一人者になれるのではないか、そんな想いでワクワクしながら何の迷いもなく、ブルーベリー栽培を決断した。

農園は名古屋から車で45分ぐらいの距離。約1300本、40種のブルーベリーを栽培。持ち帰りは100g500円で、ジャムやソースもそろえる。

まずは儲かる仕組みをつくること

私が2008年に創業した観光農園「ブルーベリーファームおかざき」は敷地面積7500㎡で、そのうちの5000㎡の農地で40種類、1300本のブルーベリーを栽培している。料金は中学生以上2000円、時間無制限の食べ放題で、ブルーベリーの量り売りもしている(詳細は上記データ参照)。愛知県岡崎市の山のふもと、名古屋の中心部から車で45分ほどの場所にあるのだが、今では日帰り観光スポットとして人気となっており、約60日間の営業期間中に約1万人が訪れる。その結果、年収は年間2000万円をこえている。

前述の通り、ブルーベリーの一般的なイメージは「小粒で酸っぱい」というものである。日本で流通しているブルーベリーの大半は「おいしくないブルーベリー」という現状を考えると仕方がないことだ。ただ少数ではあるが「本当においしいブルーベリー」は確かに存在する。自画自賛で恐縮だが、私の農園で採った2018年のアンケート結果を紹介すると、大変おいしかった74%、おいしかった25%、普通1%、まずかった0%という極めて高い評価をいただいた。

ブルーベリー農園で儲ける秘訣は、一言でいうなら、いかにおいしいブルーベリーを栽培し、どのようにお客様にお届けするかだ。しかもそれを長時間労働ではなく手間をかけずに効率的に実現し、お客様も経営者もお互いがハッピーな形で仕組化する必要がある。その秘訣を紹介していこう。

農園を立ち上げる際に検討した結果、手間のかからない養液栽培を選択。作業時間は大幅に短縮される。

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