秘訣1 原産地アメリカの環境を再現する

環境を整えるべき理由は

まずは「いかにおいしいブルーベリーを栽培するか」。作物を栽培するうえで、私がもっとも気を遣っているのは、原産地の環境をいかに忠実に再現するかだ。その作物が今日まで進化して生き延びてきた環境は、そのDNAに刻まれている。その環境を再現することで、その作物の潜在能力を最大限に引き出すことが可能になる。日本の風土環境に無理やり適合させるようなスパルタ式の栽培では、失敗することが多いのではないだろうか。この辺は、人の育て方にも通じるところで、環境さえ整えればあとはすくすく生き生きと育つ。

養液栽培が合理的

ブルーベリーは北アメリカ原産で乾燥を嫌い、水はけがよく、酸性土壌を好むという特性を持っている。この特性を生かして、活力のあるブルーベリーを育てるのになにが必要か。これまではピートモスを使用した土耕栽培が主流であったが、私は養液栽培をおすすめする。ポットのに水はけのよい人工培地を入れ、ブルーベリーが好む肥料成分をブレンドした酸性の養液を設備で自動供給する。土耕栽培は収穫までに通常4.5年かかるが、養液栽培は生育が極めて速く、1年半.2年で収穫が可能になる。また樹勢が強いのでブルーベリーも大粒になり、糖度16度以上の糖酸比バランスの取れたおいしい果実がたくさん収穫できる。

ポット栽培ならどこでもOK

また、ポット栽培なので土壌を選ばない。必ずしも農地である必要はなく、コンクリート、アスファルトの上でもまったく問題ない。最近ではビルの屋上で栽培している事例もある。初期投資はある程度必要だが、場所は選ばない。品種選択は必要だが、北海道から沖縄までどこでも栽培できる。農業への新規参入企業が取り組むケースも多い。

秘訣2 目的に応じて品種を選択する

品種の数は300もある

さて、おいしいブルーベリーを栽培するうえで重要なのが品種選択だ。ブルーベリーの品種はおよそ300種ほどあるといわれている。毎年新品種がいくつも登場しては、評価が低いものは淘汰されていく。ポイントは、目的に応じて品種選択をする必要があることだ。目的とは、出口、要するに売り方がどんなスタイルなのかということ。市場に出荷する、通信販売をする、観光農園、加工用にするなど様々あるが、それによって品種構成は変わっていく。

販売方法で品種を選ぶ

出荷、通販では、輸送してお客様に届くまでに時間を要することを考えると、おいしさよりも果実が硬く、長期間品質が保持できる品種が優先される。また出荷が前提の場合は、価格が高い促成栽培に向くサザンハイブッシュ系をメインにすべきだろう。
観光農園ではバリエーションの多さとおいしさを優先するお客様に楽しんでいただくために多品種を用意して、食べ比べしてもらうのがいいだろう。生食をするので、甘くて皮が薄くて口当たりの良い品種が好まれる。たとえば、ラビットアイ系のメンデイトやサザンハイブッシュ系のシャープブルーなどは、お客様の評価も高く、私の農園ではアンケートベスト5に入るほどの人気品種で、観光農園には欠かせない。ただ果実が柔らかくジューシーなため、出荷や通販にはまったく不向きだと言える。加工用には、甘さよりも酸味が効いた品種のほうがジャム、ソース、スイーツのトッピングや材料として向いている。

品種の詳しい解説は、私のブログ「最強の農起業!脱サラ農業・極上ブルーべリーの楽園日記」(https://ameblo.jp/blueberryokazaki/)をご覧いただきたい。11年間、ブルーベリーを観察し続けた品種ごとの特性、長所短所を包み隠さず書いている。すべて無料で公開しているので関心のある方はぜひ読んでほしい。

観光農園でオススメの品種5選

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