ブルーベリーは品種の選択が大事!

荻原 勲(東京農工大学理事・副学長 大学院農学研究院教授) / 車 敬愛・堀内尚美(東京農工大学産学官連携研究員)

ブルーベリーは品種によって適した気候や土壌、収穫期が異なる。
まずは品種特性を知ることが、ブルーベリー営農の第一歩!

農業ビジネスベジVol.23(2018年秋号)より転載

2020/12/26

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荻原 勲

おぎわら・いさお/群馬県生まれ。千葉大学園芸学部卒業。現在は、東京農工大学理事・副学長(兼務)大学院農学研究院教授。博士(農学)。研究分野は園芸学。園芸学会代議員。東京農工大ブルーベリー研究会を主催。著書に、『図説園芸学』(朝倉書店)、『人が学ぶ植物の知恵』(東京農工大学出版)、『家庭でできるおいしいブルーベリー栽培12か月』(家の光協会)など。

ブルーベリーの種

ブルーベリーの種類

ブルーベリーは、ツツジ科のスノキ属シアノコカス節に分類される落葉性低木の果樹です。また、シアノコカス節には、ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリー、ローブッシュブルーベリーの3種がありますが、ハイブッシュブルーベリーとラビットアイブルーベリーは栽培種、ローブッシュブルーベリーは野生種です。さらに、ハイブッシュブルーベリーはノーザンハイブッシュとサザンハイブッシュの2大系統とハーフハイブッシュに分けられ、ラビットアイブルーベリーは1系統のみです。
ここでは、栽培種のノーザンハイブッシュ、サザンハイブッシュ、ラビットアイブルーベリーの3つの系統と品種の特性を紹介します。

栽培ブルーベリー各系統の特徴

ノーザンハイブッシュ
1908年より交配による品種改良が始まり、栽培の歴史が最も長い系統です。冷涼な気候に適し、低温要求量が800~1200時間と長く、果実は楕円形に大きく、糖・酸のバランスが良いという特徴があります。

サザンハイブッシュ
1948年より品種改良が始められた系統です。冬季に温暖な地域でも栽培できるハイブッシュで、低温要求量は100~400時間と短く、果実の大きさは中程度で糖酸比が高く、甘味を感じる品種が多いという特徴があります。

ラビットアイ
アメリカ南部の河川沿いや湿原に自生していた野生種を選抜して、1940年から品種改良が始められた系統です。温暖な気候に適し、低温要求量は400~800時間と中程度で、果実は小さめで丸みを帯び、糖度は高いが酸度も高く、酸味を感じやすい傾向があります。
なお、ハーフハイブッシュはノーザンハイブッシュと樹高の低い野生種とを掛け合わせて、より寒冷地に向くように改良された系統です。

注)
・収穫期は東京における調査を基準に作成しているので、栽培地域によって収穫時期は多少ずれが生じることがある
・品種名は東京農工大学に導入したときの品種名を使っているので、苗木販売業者によっては品種名が若干異なる場合がある

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