ICTを活用した酒米生産の実証実験 白鶴ファーム

2021/09/06

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白鶴酒造の農業法人である白鶴ファームは、今年度の酒米生産において、ICTを活用したスマート農業の実証実験を行うと発表した。

水稲栽培農家の平均年齢は70歳近くと高齢化が進み、栽培条件が厳しい酒造好適米の生産は敬遠されがちになっているという。そこで、白鶴ファームでは、そのような問題を明確化し、改善していくことで、今後の安定した原料の調達を可能にするとともに、環境(圃場)の維持や雇用の創出につなげていきたいと考えている。

現在、白鶴ファームでは、白鶴酒造からの出向社員と、その関連会社である櫻酒造で冬場は酒造りをしている季節従業員が農業に従事し、丹波篠山に点在する農地(33ha)で「白鶴錦」や「五百万石」などの酒米を生産している。今回、そのうちの15ha(白鶴錦11ha、五百万石4ha)で実証実験を行い、酒米の生産において新たな技術を活用し、農作業の効率化、省力化、高品質酒米の収量増を目指すとしている。

■ドローン活用や水温・水位データの取得といった実証実験

具体的な実証実験の内容は以下の通り。

①農業用ドローンの活用

安全性に配慮されている農薬を、ドローンを使用することで効率的に散布することが可能となり、一回の散布で病虫害の発生を抑制することができる。これにより、刈取り前の追加散布などが不要となり、残留農薬の不安も解消される。

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「白鶴錦」圃場での農業用ドローン活用の様子。

白鶴ファームでは、酒米の出穂前に いもち病の防除とカメムシなどの害虫予防のためドローンで薬剤散布を実施する。従来に比べ、所要時間を約1/3に短縮することが可能になる。さらに、これまでは薬剤を入れた動力散布機(総重量約30kg)を炎天下に人が背負い、畦を歩きながら撒いていたことから、人的負担も大幅に軽減される。また、ドローンではこれまでの粒剤に代わり液剤を使用するため、圃場に水を張らずに散布でき、稲の約30㎝上から圃場全体に均一に散布するため、効果にムラが発生しない。作業の効率化により、今後は酒米の品質に関わる作業をさらに充実させていく。

取り組みの一環として、8月24日に、自社開発酒米「白鶴錦」の圃場に農業用ドローンによる農薬散布を実施した。

②圃場水温・水位データの取得

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白鶴ファームでの水温・水位データ調査。

圃場にセンサーを設置し、水温・水位のデータを自動取得する。収穫後は、データと品質や収量との相関関係を調査する。

白鶴酒造ニュースリリース
白鶴酒造