水害対策に「スマート田んぼダム」実証実験

2021/09/07

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スマート農業に特化したITベンチャーのfarmoは、水害を抑止・低減させる取り組みとして農家、自治体に向けて減災をサポートする「スマート田んぼダム」の実証実験を栃木県宇都宮市と山形県河北町でスタートした。

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水位センサーと排水ゲートを設置した「スマート田んぼダム」。

「スマート田んぼダム」は、自治体と生産者が共同で利活用できる水害対策・水管理システム。

水田の水位情報の管理ができる農業型クラウドシステム「水田farmo」を活用することで、非常時に水田の水位情報をインターネットで共有し、排水装置を遠隔で動作させ、排水・止水の制御が行える遠隔管理システムだ。ICTの技術を活用し、通常は水田の水管理に利用しながら、災害非常時には水田の排水を遠隔でコントロールすることで、集中豪雨による河川への急激な水の流入を抑止し、下流域の水害を抑止・軽減させることができる。

従来の田んぼダムは、ゴミつまりなど管理、設置工事の費用負担がかかり、水田所有者にメリットが少ないため了承を得にくいという課題があった。同社は、宇都宮市農業企画課から、減災と水田所有者へのメリットを含めた課題解決の相談を受け、排水とIoTにより、シンプルで低リスクな装置となる排水ゲートを開発。農家の水管理と災害対策に活用できるようになった。

実証実験は、宇都宮市と山形県河北町で排水ゲートを設置して行われる。今年度は実証実験で得られたデータを検証し、来年度より水害の発生している自治体へ提案する。将来的には、ICTの活用により農家と自治体が連携をとった新しい防災システムのサポートを目指す。

【参照】水田farmoとは
シンプルで低価格、簡単に設置してすぐに使い始められる水位センサーと給水ゲートで構成され、スマートフォンで水管理ができるシステム。

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スマホで田んぼの水管理ができる「水田ファーモ」。


水位センサーはリアルタイムで圃場の水位を表示するので、見回り作業を削減できる。給水ゲートと水位センサーと連携させれば、水入口から流れる水の給水・止水をスマートフォンから行える。さらにスマートフォンで希望の水位や時間を設定しておけば、自動で入水・止水が行われ、大幅な労力削減につながる。水位センサー、給水ゲートのどちらも設置は簡単で電源も不要だ。水位センサーは、センサーを杭で固定して、スマホから製品番号を登録するだけ。給水ゲートは、付属のホースを取り付け給水ゲートで挟むだけなので、さまざまな開水路で利用できる。価格は、水位センサーが水位のみが1台19,800円、水位+水温タイプが23,100円、給水ゲートが1台52,800円。

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